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HOME > 経営をよくする > 中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成

中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


株式会社 紀州ほそ川

マーケット重視の営業展開で開発力も向上

株式会社 紀州ほそ川
細川清社長

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本社外観。研究活動にも積極的で、梅の消費拡大に貢献している

紀州ほそ川は、梅の高級品種「南高梅」の栽培や梅干しや梅酢などを使った各種商材の生産販売を主事業とする。研究活動にも積極的で、同社を含む5社で和歌山県立医科大学の寄付講座「紀州梅効能研究会」を発足した。同講座でインフルエンザウイルスの増殖抑制機能を持つ成分を梅の中に発見するなどの成果を得ており、梅の消費拡大に貢献している。

中小企業大学校に参加したのは3年前。1980-2000年は健康食品ブームに乗って梅需要も順調で、営業力が弱くても販売量を確保できた。しかし2000年以降はブームの効果も薄れ、売上高が縮小。梅干しを使った商材の開発販売に力を入れたが、売り上げ減をカバーできなかった。そこで梅はもちろん開発商材の拡販には、営業力強化が不可欠と判断。マーケット動向を意識した戦略的な営業能力を持つ人材作りを目指して大学校参加を決めた。


営業力の強化で消費者ニーズに対応する

紀州ほそ川の商品群。梅の特性を生かした商品開発を進める

それまで同社は販売よりも生産を重視し、梅や開発商材の販売は顧客との人間関係に頼っていた。そのため営業部門の教育について「十分ではなかった」(細川清社長)と振り返る。需要低迷という逆風の中で販売量を増やすには「マーケットを理解した上での営業活動が必要」(同)との思いもあって、中小企業大学校で管理職候補の育成に乗り出した。

同社の掲げた課題は消費動向を把握した上で顧客にアプローチする営業手法の確立だ。研修を受けた結果、梅を使った商材について消費者ニーズを反映した製品を開発して流通ルートに提供できるようになった。販売予測の読み誤りも大幅に減り、作っても売れない商材の開発抑制にもつながった。

プレゼンテーション能力の向上もあった。顧客への説明も従来のようにお願いレベルでとどまるのではなく、自ら作成した資料で商材を売り込む能力を身につけた。「相手に対する目線の配り方など進歩が感じ取れる」(同)と話す。販路も「従来の漬物を扱うルートだけでなく、菓子類の商材も流せる販売チャンネルを開拓できた」(同)と評価する。

製販両面で合理的な経営目指す

大学校の活用は営業担当だけにとどまっていない。生産管理のスキル向上を図るため、工場長教育にも大学校を活用している。現場は梅の漬け方など生産加工技術を熟知している半面、経営の視点を見落としがちだ。しかし研修参加後は、梅干しや商材の生産に投じるコスト意識の醸成に役立った。「無駄削減が経営にどれほど重要なのか理解してくれた」(同)と、大学校参加の意義を強調している。

今後は大学校の研修成果を社内に浸透させ、中小機構の専門家派遣制度を活用した「製品企画開発力強化」「生産性向上」や地域資源活用事業計画の認定に伴う展示会出展など製販両面で合理的な経営が可能な企業に脱皮を狙う。梅の特性を生かした商品開発にも弾みをつける。すでに梅の味わいを生かした菓子類感覚のオリジナル食品も開発。営業力強化がはやくも奏功し、コンビニエンスストアなど新たな販売ルートも開拓した。同社は具体的な売上高目標を明らかにしていないが、紀州梅効能研究会の成果も取り入れるなど新商材開発の積極推進で業績向上を目指す。

企業データ
株式会社 紀州ほそ川
代表者 代表取締役 細川 清
所在地 和歌山県日高郡みなべ町晩稲889
電話 0739-74-2739
設立 1985年
資本金 1,000万円
社員数 47人
主要事業 梅干しや梅酢、金柑を原料とした食品の製造販売

掲載日:2012年5月31日

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