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中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


東商技研工業 株式会社

慣習を見直して購入コストを大幅削減

東商技研工業 株式会社
今野祐樹専務

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年間400隻以上を手掛ける国内有数の修繕ドック

東商技研工業本社外観

東商技研工業は、自動車部品や家電部品、医療部品、工具類など金属製品、樹脂製品のバレル研磨を主力としている。バレル研磨は、研磨機容器内に加工対象物と研磨石、コンパウンド(バレル研磨用洗剤)などを投入し、回転や振動を与えることで、加工対象物のバリ取りや表面を研磨する加工法であり、一度に大量の物を均一に加工できるのが特徴だ。同社の平野幸三社長の娘婿で、跡取りとして入社した今野祐樹専務は、中小企業大学校三条校を積極的に利用しながら、次への体制固めに奮闘する。

まずは決算書から

工場内の様子

工場内の様子

前職では製造業とは無縁だった今野専務にとって、この世界は初めてのことばかり。入社後は会社のことを把握するために製造現場、検査工程、総務関連の仕事を一通り経験した。今野専務が、三条校に通うきっかけとなったのは、地元銀行OB会社の経理を担当していた人からのこんな一言だった。「(将来社長になるなら)会計のことを知ってなければいけないよ」―。そんな言葉を受け、経営判断をする根拠として自社の計数面を把握する必要があると考え、勧められた三条校の財務関連の研修を受講した。研修では、「自社と照らし合わせないと、中身が入ってこない」(今野専務)という考えから、自社の決算書を3―5期分持ち込んで比較し、貪欲に研修内容を吸収した。また、財務と一口に言ってもキャッシュフロー、利益計画など、研修コースはさまざまで「受けるたびに違った見方をすることができた」と今野専務は語る。

研修の際は必ず、校内の受講者用宿泊室に泊まるようにしている。その日受けた研修内容を、落ち着いた環境の下、集中して復習できるからだ。また、夜には交流会も開かれるため、講師に研修では聞けなかった話も聞くことができ、また同じ目的を持った受講者と腹を割って話すこともできる。実際に交流会がきっかけで仲良くなり、お互いの企業を訪問し合って事業についてのアドバイスを受けたり、仕事の取引につながったりした例もあるという。

変動費を見直す

研修で得た知識は早速自社の業務改善に生かしている。利益を出す体質にするにはどうすればいいのか。「受講前までは固定費と変動費の概念すら知らなかった」と照れながら打ち明ける今野専務。大きな企業とは違い、社員に多くの給料を払えているわけではなく、固定費である人件費には手を付けられない。

経費削減については変動費の部分を見直すしかない。そこで目を付けたのが研磨の際に投入するコンパウンドだった。実は調べてみたら同社売上高の約10%に相当する額を毎年使っていることが分かったのだ。このことについて今野専務は以前から疑問に思っていたことがある。現場では昔からの慣習として投入量が「ひしゃく一杯分」とされていた。現場担当者にその理由を聞いてみても、明確な根拠は出てこなかった。そこで今野専務は使用説明書をあらためて確認。すると、今までより大幅に投入量を減らしても問題なさそうなことが分かり、テストを重ねて現場で即展開した。同社ではこの取り組みによりコンパウンド購入費を年間400万円も削減することに成功した。

若手に経験をつませる

現在、同社では三条校の研修を積極的に活用し社員教育に役立てようとしている。自社の人材育成のビジョンとして2011年度からは、どの講座にどの社員を受けに行かせるかという年間計画を前もって立て、複数人を受講させている。12年度についても14講座に送り込む予定だ。社員には受講終了後に必ず、何を学びそれをどう今後の仕事に活かすか、といった内容の報告書を業務として書かせるようにしている。また、今野専務は自身の経験を踏まえて、社員が研修を受講する際は必ず宿泊させるようにしている。経営者ならまだしも、特に若手の社員はなかなか外部の人と接触する機会がないのが実情。若手社員は研修を通して他の受講者との交流により外部の状況を知ったりもできる。こうした経験がやがて、若手が成長し管理職になった時に生きてくると今野専務は考えている。

企業データ
東商技研工業 株式会社
代表者 代表取締役社長 平野幸三
所在地 新潟県燕市新興野15-14
電話 0256-97-4651
設立 1970年1月
資本金 1,000万円
社員数 25人
主要事業 自動車部品、家電部品、工具類など金属のバレル研磨

掲載日:2012年5月31日

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