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中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


大学校の受講を機に人脈形成

KTX 株式会社

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独自の技術でアピールする

独自の技術でアピールする

KTX(旧社名 江南特殊産業)は電気メッキ技術を応用した電気鋳造(電鋳)金型の製造が主力。1982年に孔径が0.1ミリメートル程度の微細な穴が空いた「ポーラス電鋳金型」を開発。ポーラス電鋳金型を利用したIMG成形法による自動車内装材は、従来のスラッシュ成形法との場合に比較して軽量でかつ同等の加飾性のある表面材質として定評がある。95年には「ポーラス電鋳」の発展型である「スーパーポーラス電鋳金型」を開発した。微細な穴はブロー成形時にガス抜きが簡単にでき、ブロー成形であっても鏡面仕上げも可能となり外観意匠を大幅に向上できるメリットがある。

自社の強みと弱みを洗い出し

これらの金型は自動車のインストルメントパネルなどの内装部品向けとして、国内外の大手自動車メーカーから好評を得ている。この独自の製品を軸に事業拡大を目指す野田康平常務は、07年に中小企業大学校の「経営管理者養成コース」を受講した。

当時、野田常務は技術面については社内の技術資産として確立しており当面の問題はないと考えていたが、経営面については「経営戦略やマーケティングなど経営に関する知識が必要」(野田常務)と判断し、受講を決めた。

講義では自社の現状分析が印象に残ったという。将来の自社のあるべき姿となる経営戦略を作成する際、「SWOT分析」を行い、自社の強みと弱みを洗い出した。この分析をもとに自社の強みは電鋳技術にあることを改めて認識した。

主要顧客の自動車メーカーは消費者が燃費を重視する中で、自動車の軽量化を求めている。顧客ニーズの変化に柔軟に対応した技術力を顧客にアピールすることで、自社の存在価値を高められると確信した。

同期生とはビジネス面で結びつきも

自社の強みを分析する際、思わぬ発見もあった。会社の強みには自社では気付きにくい強みもある。同社にとって自らが気付いていない強みは「納期をしっかり守ること」(同)だったという。実は当たり前と考えていたことが顧客から見れば、強みとなっていることに気付いたことは大きかった。受講以降は納期を顧客に積極的にアピールすることで受注に弾みがついている。

受講をきっかけに新たな出会いも生まれた。経営管理者養成コースの講師を務めた日野眞明氏とは、現在でも交流がある。中小機構中部の相談窓口を通して、事業展開に悩んだ時などは日野氏に相談に乗ってもらうことで、「信頼できる第三者の意見を経営に反映できるようになった」(同)という。

10年には野田常務の所属する(社)江南青年会議所で開催した講演会で日野氏が講師を務めた。野田常務と日野氏との交流をもとに実現したものだ。また同年には野田常務が自ら、今後の企業経営に悩みを抱える会議所のメンバーに大学校の講座を紹介するなど、横のつながりも広がっている。

野田常務が受講した経営管理者養成コースの同期生とも親交がある。交流のある同期生は商社や部品加工、建築関連など幅広い業種に携わっている。「受講を通して異業種の人脈を形成できることは大きなメリットだ」(同)と強調する。「大学校では、授業は講師から受講者への一方通行ではなくてグループワークで異業種の仲間と意見を調整し合うプログラムが多くある。」(同)と、同期生間での交流は自然に形成できるように見受けられた。

親しくなった同期生とは、生産工程で使用する消耗品を購入するなどビジネス面での結びつきもある。また経営上の悩みを相談したり、お互いの業界の状況などを情報交換したりしている。「お互いビジネス面で利害関係がない分、何でも相談できる間柄を築くことができる」(同)とも。「仕事とは関係がない余暇の時間にも同期生と会うこともあり」(同)、公私共に大学校での受講生同士の親密な関係を大切にしている。

人材育成の積極化で底上げ推進

同社がヒット商品として期待を寄せるのが、自動車部品の高品質、軽量、高剛性を実現する樹脂成形用電鋳金型「MPM金型」。現在、自動車部品メーカーなどに積極的に提案している。同金型は09年に中部経済産業局の地域産業資源活用事業計画の認定を受けた。同計画の申請時の書類作成では中小機構のアドバイスを活用した。このような申請書類の作成は中小企業の悩みの種だ。

同社は中小機構の担当者から技術の説明の分かりやすい書き方や、論理の展開方法など書類の作成方法を学んだ。また、大学校での受講経験や計画の書類作成時に中小機構を活用する機会が増えたことは「それまでなんとなく敷居が高い感じがした中小機構さんを身近な中小企業支援の組織として認識できるようになった。」(同)とも。技術開発に重きを置く同社としても、自社の技術や製品を普及させる上で、今後も中小機構を活用していく方針だ。

人材育成面では今後とも、大学校に同社の人材を派遣することを考えている。大学校を活用することは「費用対効果が高い」(同)とキッパリ。大学校の研修を活用した人材育成を積極化し、人材の底上げを推進する。

企業データ
KTX 株式会社
代表者 代表取締役社長 野田泰義
所在地 愛知県江南市安良町地蔵51
電話 0587-54-5131
設立 1965年(創業)(法人設立1975年)
資本金 9390万円
社員数 152人(パート従業員含む)
主要事業 電気鋳造金型の製造

掲載日:2011年6月 6日

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