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HOME > 経営をよくする > 中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成

中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


宮崎機械システム 株式会社

社員の成長で費用以上の効果

宮崎機械システム 株式会社
宮崎和昭社長
※「崎」の字は、やまへんの右側は「大」ではなく「立」が正しい表記です。

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時流を読みながら休むことなくカイゼンを続ける

宮崎機械システムは、工業用ワイヤロープの製造に使われる、伸線機や、撚(よ)り線機で高いシェアを誇るメーカー。同社が立地する大阪府貝塚市は、明治時代からワイヤロープ産業が地場産業。前身である宮崎鉄工所は1935年からワイヤロープの製造に必要な撚り線機(鋼線を束ねる装置)、伸線機(鋼線を製造する装置)などの製造を手がけ、地場産業の隆盛を支えてきた。

「設備投資を仕事にする会社は、時流を読みながらカイゼンを続けなければならない。泳ぎ続けないと死んでしまう鮫と似ている」と、社の性質を鮫に例えるのは宮崎和昭社長。高品質なモノづくりを実現するため、さまざまなカイゼン手法を導入しているほか、社員教育にも力を入れている。

景況悪化の危機を回避

同社の主力製品である撚り線機

現在のワイヤロープ産業は厳しい状況にある。高度経済成長期やバブル経済期と違い、工事は減少を続け、中国製品、韓国製品など安価な海外製品の流入により、厳しい価格競争を強いられているからだ。さらにリーマンショック以降の景況悪化も追い打ちをかけている。ワイヤロープ用装置で成長した同社も例外ではない。

だが同社の場合、景況が悪化する前に対策を立て、深刻な危機を回避しているのが特徴だ。例えばワイヤロープ産業の衰退を見越し、02年には従来の事業に加え、新たに半導体関連装置の設計製作事業を開始。ワイヤロープ以外の先端的な研究開発に多く参画している。「既存の事業だけやっていれば良いという時代は終わった。これからの経営者は常に先を見据え、新たな仕事に挑戦しないといけない」(宮崎社長)。

そんな同社が特に力を入れているのが、人材育成だ。

社長業の基礎を学ぶ

中小企業にとって、人材育成問題は後回しにされがち。時間がかかる人材育成より、目先の仕事を優先してしまうのが人情だ。育成に必要な費用も、中小企業にとっては決して小さくない。だが、世代交代しつつ成長する会社は、もれなく人材育成に力を入れているのも事実。宮崎機械システムも、そんな会社の一つだ。

同社は社内での研修のほか、中小企業大学校など外部機関を活用した人材育成を進めている。宮崎社長を含め、これまでに三人が中小企業大学校で学んでいる。宮崎社長は受講当時を振り返り「昔だったら人材育成に外部機関を使うことは考えられなかった。だが、当時の弊社は品質管理・保証の国際規格・ISO9001の認証を取得したこともあり『お金をかけて人材育成する』という考え方が身についてきたころだった」と語る。宮崎社長は1年間の経営管理者研修を受講。1カ月のうち一週間泊まり込みというハードな研修を行った。研修の結果「私は入社以来営業畑で、他部門の仕事や経営のことはほとんど分からなかった。その分、中小企業大学校で学んだことが社長業の基礎となった」というほど、大きな収穫を得た。

同社は、宮崎社長の後に、二人の社員を中小企業大学校で学ばせている。「受講にかかる負担は、人件費も含め一人あたり約500万円。大きな出費だが、受講による社員の成長は費用以上の効果がある」と説明する。「大学校で学ぶことで、経営の基礎、経営者の視点を学ぶことができる。これは社員にとっても重要なものだ。経営の中核を担う人材を中心に、これからも毎年一人は中小企業大学校で勉強させたい」と、考えている。

企業データ
宮崎機械システム 株式会社
代表者 代表取締役 宮崎和昭
所在地 大阪府貝塚市新井1
電話 072-427-7345
設立 1945年4月
資本金 1億円
社員数 190人
主要事業 撚り線機、伸線機などの製造販売
企業ワンポイント
厳しい経営環境に直面する地場の工業用ワイヤロープ市場。負担を惜しまず、受講を通じて経営の視点を社内に呼び込み、研究開発と新事業に挑戦する中核人材を育てる。

掲載日:2010年3月12日

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