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HOME > 経営をよくする > 中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成

中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


株式会社 山洋

人材育成が経営の根幹

株式会社 山洋
中谷洋社長

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半世紀にわたる綿棒メーカー。円筒容器は同社の考案だ

大阪府富田林市に本社を構える山洋は、国産綿棒の約3割を生産する綿棒メーカー。新商品の開発にも熱心で、耳アカをくっつけて取る「粘着綿棒」や、綿球部を湿らせた「ぬれ綿棒」、耳アカがはっきりわかる「黒綿棒」など、さまざまな高機能商品を生み出している。最近では海外市場への本格進出を計画しており、現地生産拠点としてベトナム・ビェンホア市に新工場も建設した。中谷洋社長は「中小企業が成長するためには新しい商品を開発する企画力と、効率的な人材育成が不可欠。カイゼンだけでは成長は難しい」と、経営哲学を語る。

円筒形容器で成長

多彩な綿棒の商品群

日本で綿棒が使われ始めたのは終戦直後からで、国内メーカーによる生産が始まったのは1960年代から。山洋が初めて自社製綿棒を開発したのもそのころで、以来半世紀にわたって綿棒を作り続けている。

同社の成長のきっかけとなったのが、ドラッグストアなどで見かける円筒形容器に入った綿棒。実はこの円筒形容器が同社の発明品だ。今でこそ綿棒は円筒形の容器に入れられているのがあたりまえだが、同社が円筒形容器を開発するまでは袋型の包装で売られるのが一般的だった。袋入りの綿棒は、その薄さから引き出しや薬箱などに入れっぱなしになることが多く、消費量が増えなかった。同社は引き出しに入らない円筒形容器に綿棒を入れることで「綿棒の利用拡大を狙った」(中谷社長)。読みは見事に当たり、綿棒消費量は右肩上がりに成長。現在では市販される綿棒のほとんどが、円筒形容器に入っている。

また、さまざまなアイデア商品を開発・発売しているのも特徴。「粘着綿棒」や「黒綿棒」「ぬれ綿棒」のほか、変わりどころでは「大阪弁おみくじ綿棒」という商品もある。綿棒の軸部に大阪弁のおみくじメッセージを書き込んだ、ユニークな商品だ。

中谷社長は「メーカーに必要なのは、技術力と開発力。片方だけでは企業は死ぬ」との厳しい認識を示した上で「その両方を伸ばすためには、何よりも人材育成が重要だ」と力を込める。

スパルタ教育も希望

同社は人材教育を経営の柱と考えており、社内教育、社内研修だけでなく、外部の教育機関を活用した社員教育にも積極的に取り組んでいる。中小企業大学校での研修も10年以上に渡って行っており、受講人数も延べ20人近い。中谷社長はこれまで受講してきた中小企業大学校の研修について「遠方地で泊まりがけの研修を行っている点が良かった。同じメンバーと長い研修期間を過ごすことで社員も見識が広がるし、人脈もできやすい」と評価する。一方で最近の研修内容については「泊まり込みの研修が減ってきているのが残念」とも指摘。「大阪市内など、都市部での単発の研修は、民間企業も多数開催している。カンヅメにして行う研修は時代の流れに逆らっているかもしれないが、中小企業大学校にはカンヅメ式研修を拡充してほしい」と、期待をかける。

中谷社長は人材育成と中小企業の成長について「中小企業は大企業に比べ人員が少ないため、社員同士が競争よりも協調を選ぶ傾向にある。その結果、組織に活力が無くなっていく」と持論を展開。「最近の若者は協調型の人間ばかりが増えたような気がする。企業を成長させ、日本のモノづくりを向上させるためには、時にはスパルタ式で鍛え上げるような研修も必要ではないか」と、提言する。

企業データ
株式会社 山洋
代表者 代表取締役 中谷洋
所在地 大阪府富田林市中野町東2-2-6
電話 0721-24-3376
設立 1967年4月(創業)
資本金 6000万円
社員数 150人
主要事業 綿棒、綿球の製造販売
企業ワンポイント
円筒形容器入りの綿棒投入で成長。企業活力の源泉を技術力と開発力に求め、その前提として人材育成の重要性を認識、外部研修機関を積極的に活用した。

掲載日:2010年3月12日

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