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HOME > 経営をよくする > 中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成

中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


株式会社 ヤマシタワークス

鏡面加工のパイオニア、職人魂で新分野開拓

株式会社 ヤマシタワークス
山下健治社長

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新技術で鏡面業界に技術革新をもたらした

ヤマシタワークスは自動車部品、医療・医薬品メーカー向け金型や部品の製造と、自動鏡面加工装置「エアロラップ」を手がける。山下健治社長が大手菓子メーカーの製造現場の職人経験を生かして1986年に複雑形状の金型や部品の画期的な鏡面研磨の加工装置を開発、研磨業界に技術革新をもたらした。

「私自身はできる限り早く会社経営の第一線を退き、後継者には長男の徹也(現在26歳)に引き継がせたい−」。山下社長は過去に大病をしたこともあって、早くから後継者問題を考えていた。長男に経営を引き継ぎ、グループ企業を大所高所から見る。これが「企業の発展、社員の幸せになる」と確信する。

後継者育成に早期着手

鏡面加工装置「エアロラップ」

このため大学卒業後、他社へ勤務していた長男の徹也氏をヤマシタワークスに呼び戻した。将来の経営幹部として徹底的に鍛える考えだった。ベンチャーからスタート、社員数が50人の若いヤマシタワークスにとって、後継者問題は最大の経営課題だった。

2005年7月に全額出資でタイ・バンコクに設立した「アジアヤマシタワークス」。現在、そこで4年前から働くのが長男の山下徹也ジェネラルマネージャー(GM)だ。日系の車メーカーや部品メーカー向けに、金型や自動車部品を生産する。

山下GMは同社の技術、営業、経理などの総責任者として現地に駐在。社員数は日本人4人を含め、約30人だ。近い将来、設備拡張で100人体制まで拡大、ヤマシタワークスのアジア攻略の拠点にする計画をもつ。

「後継者の長男を中小企業大学校関西校で学ばせなさい−」。兵庫県から派遣されたコンサルタントに薦められた。山下社長はかつてない不況の時期と直面し、1年間ずらそうか、と考えた。しかし「人材育成は早い方が良い」と熱い口調で話す人柄に感服、承諾した。

第28期経営管理者コース(08年10月−09年9月)。1カ月5日間の受講のため毎月、山下GMはタイ・バンコクから帰国し大学校寮に宿泊、受講した。山下GMは当初、「タイでの我流の経営に限界を感じ、大学校で経営の基本を学びたい」と思っていた。だが、「人事面や仕事面での管理や、まわりを動かし変える技術を身に付ける前に、自己革新が一番重要だと気づかされた」と振り返る。

さらに講義と受講生仲間との付き合いで「今の自分に満足せず、おごらず、自己ベストを日々、続けること」と語る。山下社長に日常業務の中で後継者・山下GMの教育を約束していた幹部も「大学校受講後、徹也GMは変わった。人間として成長した」と強調する。

山下GMも受講効果として、「自分が変わることで、まわりにも社内にも良い影響がある。士気も上がって、生産性が約6%向上した」と話す。数値やデータによる経営手法は、それまで感覚で行いがちだった経営が「計画を立てやすく、管理も容易。社員も経営を理解しやすくなった」と説く。


産学官連携でさらなる企業飛躍

山下社長は企業グループの将来像を描く。薬品製造装置や医療装置の開発に新たな目標を掲げた。「ヤマシタワークスはシンクタンク機能を高め、新技術、新製品開発に全力投入、モノづくりの主体はタイで」と考える。そのために同社の成長の原動力となった人脈形成、産官学連携を活発化する。次代を先取りした新技術、新製品開発への挑戦と新市場開拓。山下社長は徹也GMを10年4月に日本に帰国させ、ヤマシタワークスの幹部で活躍させる考えだ。

企業データ
株式会社 ヤマシタワークス
代表者 代表取締役 山下健治
所在地 兵庫県尼崎市西長洲町2-6-18
電話 06-4868-8477
設立 1989年9月
資本金 1000万円
社員数 50人
主要事業 金型および部品の製造、自動鏡面加工装置「エアロラップ」の製造販売、医薬品用金型の製造販売
企業ワンポイント
最大の経営課題である後継者育成に早い段階から着手。タイにいた長男を帰国させ大学校に送り込み、経営の基本を徹底指導することで、社の将来像を明確にした。

掲載日:2010年3月12日

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