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中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


太子食品工業 株式会社

社員教育で日本の食文化守る

太子食品工業 株式会社
工藤卓男副社長

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豆腐の製造ライン。同社では先端的な管理、開発体制を敷いている

太子食品工業は、豆腐、納豆、豆乳など、大豆原料をベースとする自社ブランド食品メーカー。とりわけ豆腐は1940年(昭和15年)の創業時からの主力商品。「冷ややっこで食べてうまい」(工藤卓男副社長)と自信を持つ。全社売上高の約30%を占めており、地盤の東北地域ではシェアナンバー1。全国でもトップクラスのメーカーに成長している。

「東京で商売したいというのが三戸に創業した先代からの夢」(同)。この実現に向け、十和田工場(青森県)、雫石工場(岩手県)、古川清水工場(宮城県)、さらに98年(平成10年)には関東地域への供給拠点となる日光工場(栃木県)を着々と展開してきた。「水に敏感な商品だけに、無味無臭で癖のない水が不可欠」(同)と語るように、立地場所も厳選している。

副社長が一期生

主力製品の豆腐は地域シェアトップ

中小企業大学校の活用は、工藤現副社長が同社の第一期生となった。83年の入社後間もなく、社長からの指示を受け、東京校で開催されていた経営後継者コースを受講した。9カ月間、経営全般にわたる基礎知識を学んだ。ゼミでは、自社課題に踏み込んだ研修も受けた。ちなみに工藤副社長の卒論のテーマは「東京営業部の赤字をどう克服するか」。まさに実戦的なトップマネジメントを学んだ。

当時は、大手スーパーなどの量販店が東北地方にも活発に店舗展開してきたころ。すでに東北に地盤を固めていた同社にとっても、経営環境が激変してきた。しかし、こうした量販店が大きな納入先となり、同社の事業は波に乗った。

事業の拡大に伴い、管理者の育成も重要課題になってきた。宮城県に仙台校が91年に開校してからは、毎年10人前後の社員が受講。これまでに延べ100人以上が受講している。「工場管理者」「管理者」「新任管理者」のほか、マーケティング、情報技術、現場改善などのコースを利用している。

このうち「工場管理者」コースには、工場長候補を派遣。受講した社員は現在、各工場の工場長をサポートする工場次長の重責を担っている。「管理職としてのマネジメントを学ばせている。また、私自身もそうだったが、他社から集まる異業種の人たちとの交流が、全体を俯瞰(ふかん)できる広い視野を養成してくれる」(同)とみている。

同社の加工技術は大豆加工技術が源。しかし、大豆は年によって出来が異なり、品種によって特徴がある。それだけに高い品質を安定的に管理するプロの技がいかんなく発揮されている。さらに、ISO2200の認証取得のほか、日光工場はHACCP認定に対応できる衛生管理システム構造。研究所も備えるなど豆腐業界では先端的な管理、開発体制を敷いている。こうした品質へのこだわりが社風として定着している。

斬新な発想で大豆の可能性探求

しかし、今後の展望については、大手スーパーの経営不振や人口減少、さらには価格のデフレ傾向が懸念され、「今までの延長線上でものを考えられない大転換期。豆腐が輸入される時代になるかも。モノのつくり方、売り方を一から組み直さねば」(同)と厳しい見方を示す。

それだけに、「当社には日本の食文化を守る使命がある。驚くような斬新な発想も必要」(同)とみており、加工技術の高度化、新たな販路の開拓を通じ、大豆の可能性を探求する。併せて工場のほか営業、総務を含めた各部門の社員に受講させ、大転換期に対応できる人材の育成を図る構え。

企業データ
太子食品工業 株式会社
代表者 代表取締役社長 工藤茂雄
所在地 青森県三戸郡三戸町大字川守田字沖中68
電話 0179-22-2111
設立 1940年10月(創業)
資本金 7000万円
社員数 約800人
主要事業 豆腐、納豆、もやし、油揚げ、豆乳など大豆加工製品の製造販売
企業ワンポイント
東北でシェア・ナンバーワンの座にありながら、従来の延長線上のやり方を否定。営業、総務を含めた各部門の社員に受講させ、大転換期に対応できる人材の育成を図る。

掲載日:2010年3月12日

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