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中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


太華工業 株式会社

景気に左右されず受講を継続

太華工業 株式会社
常原正廣常務総務部長

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ステンレス研磨で自社ブランドを確立

太華工業は戦後間もなく、製缶工事などの請負業として、山口県徳山市(現周南市)で産声を上げた。社名の「太華(たいか)」は、発祥の地が周南市南部の太華山のふもとだったことに由来する。会社設立の翌年、1958年に日新製鋼が周南製鋼所を開設したのと同時に構内作業の請負いを開始。この事業は現在でも継続しているが、主たる事業はステンレスの意匠鋼板事業へ大きく転換した。今では自社ブランド事業が9割以上を占めるに至った。主力の南陽工場(山口県周南市)を意匠鋼板部、コイルセンターの下松工場(同下松市)をステンレス部としてそれぞれに製造と営業機能を持たせ、一種の事業部制を敷いている。

意匠鋼板はステンレスの表面を鏡面研磨したもので、自動ドアやエレベーター、システムキッチンなどの建築建材に利用される。以前は普通鋼も一部手がけていたが、今ではほぼステンレス100%。全社で150人ほどの規模ながら、中川宣夫社長の確固たる信念のもと、体系的な人材育成を続けている。管理部門の責任者である常原正廣常務総務部長も「教育に理解があり、かなり投資もしてくれたのには感謝している」という。

まずは経営管理者の養成

主力の1つ意匠鋼板事業。ステンレスの表面を鏡面研磨する技術で、住宅用建材のほかモニュメントの製作も請け負う

中小企業大学校の門をたたいたのは96年だが、それ以前から外部の力を利用した幹部教育に注力していた。経営コンサルタントの指導を受けつつ、幹部候補生を定期的にこのコンサルタント会社に送り込んでいた。しかし山口県とはかなり距離があったため、近隣で教育機関を探していたところ、中小企業大学校が目にとまった。「まずは総合的な経営能力を」と、広島校の「経営管理者養成コース」に3人派遣した。その人材が今の経営幹部になっている。

その後3年ほどブランクがあったが、2000年からは毎年送り込んでおり、実質10年間で累計35人が同校の研修を受けた。コンスタントに派遣していることからも社内で定着していることがうかがえる。営業や生産から満遍なく人選しているが、この数年は生産現場の人材育成に力を入れている。04年から現場の監督者クラス、06年からは班長クラスまで受講対象を広げた。これらが同社の補強ポイントというわけだ。

管理職は大学校の受講者ばかり

「景気が悪くても最低二人は受講してもらう」(常原常務)のが基本姿勢だけに、同社の管理職は大学校の研修を受けた者ばかり。しかも「コースが多彩なのでなるべく重複しないようにしている」という。肝心の研修成果だが、受講生の一人でもある堀内美晴総務部次長は「限られた期間だが異業種の人と交流できた。講義も一方通行ではないので厳しいが身に付いた」という。送り込む立場の常原常務も「課題を与えられて持ち帰り、時間をかけて考える仕組みなので継続性がある」と指摘する。とくに生産現場のスタッフは異業種の人と接する機会が少ないだけに貴重な研修のようだ。何よりも「民間と比べ経費負担が本当に少ない」(常原常務)。

来年度以降も前向きに検討する。営業の社員はとりあえず一巡したので現場重視になりそうだ。同社は大学校以外にも商工会議所などのセミナーなどにも社員を派遣している。建材事業はようやく回復の兆しが見えてきたがそれでもまだ厳しい。先行きが不透明なだけに、人材育成には手を抜かず継続する方針だ。

企業データ
太華工業 株式会社
代表者 代表取締役社長 中川宣夫
所在地 山口県周南市弥生町2-18
電話 0834-32-5581
設立 1957年8月
資本金 9000万円
社員数 約150人
主要事業 ステンレスの鏡面研磨鋼板の加工販売、ステンレス切板の加工販売、構内作業等
企業ワンポイント
自社ブランド事業が9割を占める事業体。製造と営業部門に社員の能力アップを目指し、コンスタントに受講を実施する。監督者から班長まで受講対象を広げ、人材・組織の重要な補強ツールになった。

掲載日:2010年3月12日

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