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HOME > 経営をよくする > 中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成

中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


大塚産業マテリアル 株式会社

300年の老舗企業、自律した人材育成へ地力備わる

大塚産業マテリアル 株式会社
大塚敬一郎社長

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江戸時代の蚊帳づくりから事業転換

大塚産業マテリアルは300年の歴史をもつ老舗企業。江戸時代中期に麻蚊帳づくりを始めたのがルーツで、第二次世界大戦直後の原料不足や、1956年をピークに需要が減少した蚊帳部門の閉鎖といった数々の難局を創意工夫で乗り越えてきた。

蚊帳生産で蓄積した技術やノウハウを活用、自動車や住宅の内装関連の仕事に事業転換している。現在は生活関連の裁断・縫製品のほか、シート用ウレタンモールドの補強材など自動車用内装部品が主力になり、国内で生産される自動車の60%強に同社の部品が使われている。ウレタン一体発泡ヘッドレストを手がけるなど素材開発からデザイン、設計、生産までを一貫して行えるのも強みだ。

異業種交流にも期待

ウレタンモールドの補強材が自動車内装品の柱

大塚敬一郎社長は、中小企業大学校の1期生(東京校)。東京営業所長だったころに、1年間の経営後継者コースを受講した。24人いた同期生の企業は現在も健在だという。

中小企業大学校は人材育成面だけでなく異業種交流でも期待できるのが魅力。同社はマネージメント力の強化、部下育成などを目的に、1年コースから2泊3日コースまで毎年10−15人を中小企業大学校に入校させている。従来は上からの指示で実施していたが、1年間の研修一覧から受講者が選ぶシステムに改めたことで、研修効果も上がってきた。

2008年10月から09年9月までの1年間、大学校の経営管理研修を受講したグループスタッフ事業部の冨永定志課長は「スキルだけに偏らず、基本となる人間関係を大切にした最適なマネージメントを学べた」と収穫を語る。参加者が「ノウハウをもらってくるというより、地力をつけてきた」(大塚社長)と研修に期待している。

繊維加工のトータルプロデューサーを目指す同社は、今後も新たな技術、新たな事業にチャレンジしていく方針。環境問題にも熱心で、エネルギー使用量の削減、省資源サイクルの推進、資源の有効活用にも積極的に取り組んでおり、01年には環境管理・監査の国際規格「ISO14001」の認証も取得している。近江商人の三方よし(売り手よし、買い手よし、世間によし)の精神を引き継いだ経営理念のもと「300年を超えるモノづくりの歴史を後世につなげることが私の役目」(同)と、大塚スピリットをアピールする。

成果上げる改善提案制度

同社の取り組みの中で注目されるのは、改善提案活動。従業員のやる気を引き出すため、携帯電話の写真を使った提案や横展開の内容も認めたことで提案件数が急増、毎月500件が寄せられている。提案は事務局が毎月集め、社長の目に入る仕組みで、報奨金も支給される。日々の仕事の中に問題解決のヒントがあり、「仕事を考えながら行う自律した人材の育成に役立ち、同時に品質や生産性の向上にもなる」(同)と、活動成果に大満足。社員のほか、中国からの研修生や派遣社員と続き、協力会社からの提案も近く受け付ける予定だ。

中国やタイへ工場進出し、年商100億円に手が届くまで業容を拡大してきたなかで、リーマン・ショックの荒波が押し寄せた。売上高の大幅ダウン、利益もすっ飛ぶ危機に業務見直しを迅速に遂行、売上高は80%の水準まで回復し、黒字体質にめどが立った。「4月以降に景気の二番底がきても大丈夫」(同)という。

企業データ
大塚産業マテリアル 株式会社
代表者 代表取締役 大塚敬一郎
所在地 滋賀県長浜市八幡中山町1
電話 0749-62-3251
設立 1706(宝永3)年(創業)
資本金 2000万円
社員数 109人
主要事業 自動車用内装部品の製造開発
企業ワンポイント
創業300年の歴史を持ち、創意工夫で難局を乗り越えた老舗企業。上からの指示ではなく自発的な受講システムに改め効果引き出し、社員の地力向上につなげた。

掲載日:2010年3月12日

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