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中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


シグマ 株式会社

個々人の問題解決能力の底上げで改善力高める

シグマ 株式会社
藤原靖夫人材開発室長

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多角化も推進、万引防止のセキュリティゲートなども手掛ける

多角化も推進、万引防止のセキュリティゲートなども手掛ける

シグマは高い冷間鍛造技術と各種樹脂成形技術を持ち、自動車用精密部品を主力とする。研究開発にも積極的で多角化も目立つ。マイクロメートル単位の精度を持つレーザー傷検査装置や、万引防止のセキュリティゲートなどがそれだ。レーザー装置は完成車メーカーの系列にかかわりなく、全国の自動車部品メーカーに採用されている。セキュリティゲートは日本唯一のメーカーで国内シェア10%程度を占めている。

幹部社員全員の必修項目

冷間鍛造技術をもとにした自動車精密部品を営む

冷間鍛造技術をもとにした自動車精密部品を営む

同社は中小企業大学校のカリキュラムを、社内教育の研修項目として活用している。「工場管理者養成」「経営体質強化のための経営分析入門」などがそれで、毎年数人が受講する。中でも「ロジカルシンキングによる問題解決実践」は、課長職以上の幹部社員の必修項目だ。問題解決講座は自分自身でテーマを決め、それを自身でシミュレーションし、すべてやり切るのが目標。「大変だが、これができるレベルでなければ課長職にはなれない」(藤原靖夫人材開発室長)。各種の研修でありがちな、講師が一方的にレクチャーする方式ではないのが魅力だという。「講義だけなら取り入れなかった。実践的にやるのが中小企業大学校の研修を選んだ理由の一つ」という。

当然、同社は小集団改善活動を早くから採用している。問題解決はこの活動の一環として取り組んでいるが、これはあくまでグループ活動。「幹部になるとそうはいかない。一人で考え解決まで導く一応の結論を持つ必要がある。集団と個人では全く違う」。

受講によって視野が拡大

中小企業大学校の「問題解決」講座は、参加者がそれぞれ自身の会社の問題とは違うテーマを自ら掲げる。この解決策を考え発表しディスカッションする手法をとっている。本来業務とは無関係だけに自分自身も別の見方ができるという。異業種の受講者の中での発表は、さまざまな感想や意見が聞ける。「私自身も受講したが、日ごろ共通項が少ない非製造業の方の考えが聞けて、とても新鮮だった。思考が柔軟になるし部門長には必ず受講してほしい」。

次のステップとして、受講した部長クラスが社内で部下に手法を伝え実践させる。あるいは同じ講座を受講させる。「指示され、受け身として物事を考えるのは簡単だが、何もないところから解決策を見いだすことの難しさをクリアすることでレベルアップする」のが狙いだ。

受講は下中利孝社長の「問題解決のできる人材を養成してもらいたい」との人材開発室への問題提起がきっかけとなった。資料収集と並行して藤原室長自ら、可能な限り教育機関などの人材育成セミナーを受けた。講演だけのところや期間の長短もあったが「中小企業大学校が当社にもっともフィットしている」(同)と判断した。

結果はこれからだが、現時点では「今後も役立てて、問題を解決しようという意識を持たせる効果は十分にあった」と分析する。幹部社員から受講させるのは「改善提案にしてもまず上が大事だと思わなければ前に進まない」ため。社内勉強会で社員が日常の一つひとつの問題に気づき「これは問題だと声が上がるようになれば新しい段階」と、個人としての問題発見に力を入れている。

ただ、問題発見は一部を見ているだけでは見つからないのも事実。「もう一歩上を見なければ会社全体は見えない。全体が見えなければ問題も見えず解決手法も見つからない」。下中社長のいう人材育成にはもう少し時間がかかりそうだ。

企業データ
シグマ 株式会社
代表者 代表取締役 下中利孝
所在地 広島県呉市警固屋9-2-28
電話 0823-28-0121
設立 1937年
資本金 4500万円
社員数 194人
主要事業 自動車用精密部品、産業用機械精密部品、セキュリティ商品の製造開発
企業ワンポイント
課長以上の幹部社員は必修の実践型カリキュラム。管理職としての問題解決能力をアップさせ、改善提案をはじめ、主体的に問題発見に取り組む姿勢を植え付ける。

掲載日:2010年3月12日

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