本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > 中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成

中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


株式会社 石見銀山生活文化研究所

石見銀山のふるさとからアパレル情報を発信

株式会社 石見銀山生活文化研究所
山崎紀明専務

画像をクリックすると拡大表示します
石見銀山近くの地域に根を下ろす

石見銀山近くの地域に根を下ろす

社名は「石見銀山生活文化研究所」。これですぐにわかる人は少ないが、婦人服ブランドの「群言堂(ぐんげんどう)」といえば熟年層を中心に知名度が高い。「群言堂 登美」「群言堂 根々」などのブランドとともに、京都などの直営店を含め、デパートなどに22のインショップを展開している。

同社のブランドは団塊の世代から70歳代にかなり浸透している。大手と同じ土俵に上がらないことを徹底し、技術的には「先染め」で差別化を図っている。先染めとは柄を決め生地を先に染めてしまうやり方。1ロット300m以上の生地を何種類も発注するリスクはあるが、自社発注なので他社にまねされないメリットがある。「店頭で一目でわかるのがブランド価値」という。

幹部候補生を積極受講させる

主力の婦人服は「群言堂」のブランドで熟年層に知られる

主力の婦人服は「群言堂」のブランドで熟年層に知られる

中小企業大学校の研修受講は15、16年前から始めた。きっかけは「私自身が財務戦略関係の講座を受けたこと」(山崎紀明専務)。創業者の松場弘之社長を手伝うため、世界遺産の石見銀山遺跡の街、大森町(島根県大田市)にUターンしたものの「経理を見てくれといわれて、営業畑の私が経理にチャレンジすることになった」。

経理や簿記だけなら地元の大田市にも学校はある。しかし「当時財務戦略、キャッシュフロー経営などの講座を持つところはなかった。いろいろ探したが中小企業大学校のカリキュラムがぴったりはまった」。そこで「仕事を覚えながら、会社経営全体を見わたせ、本当に役立った」と、2年続けて同じ講座を受講することになった。

自身の体験もあって、いまでは6カ月の「経営管理者養成コース」や「店舗運営講座」などを幹部候補社員に受講させている。「系統立っており内容は結構ハード。しかし会社負担の費用がリーズナブルなのが良い」。受講した社員に感想を聞くと異口同音に「50人もの同年代の人たちと、昼も夜も話ができ友人が増えた」ことを第一に挙げる。日常、地域の人と接することはあるが、大勢の異業種の人と交流する機会は少ないだけに「自社の常識が世間の常識ではないことを知り、違う物差しで自身の立ち位置を測れることも利点だ」という。

現在、受講させている社員は20歳代後半の男性が主体。だが男性は全体の10%強しかいない。そこで優秀な女性に受講を勧めている。「日帰り受講ができず1週間以上の泊まり込みになる。既婚女性も多く難しい面があるが、当社は婦人服メーカー。女性社員にはどんどん手を挙げてほしい」と、研修そのものを自社のキャリアアップ制度に取り込もうとしている。

コンセプトは田舎

中国山地の山懐にある本社にはわらぶき屋根の「社員休憩室」がある。外観は農家そのもの。小さなネームプレートがなければ、そこが会社だと気づく人もいない。社長の故郷でもある。地域に根ざしたものづくりをコンセプトに「この地域を愛し、生かされているという地域性をものづくりの柱に据えている。とくに本社は企画やデザインなどの頭脳部分。ライフスタイルの提案は都会よりも、りんとした空気や四季折々の色がある田舎が似合う」。

製作は外注だが、あくまで国内縫製(生産)にこだわる。「ものの価値はコストだけではない」と言い切る。このポリシーが奏功し、年商は10億円を超えた。そしていま、一番の課題は人材。「若い人が増え平均年齢がどんどん下がってきている。中間管理職の能力が一層試されている。日常に忙殺されず、田舎でも教育機会を与えられるシステムを構築したい」と地域に根を下ろした人材育成を目指している。

企業データ
株式会社 石見銀山生活文化研究所
代表者 代表取締役 松場弘之
所在地 島根県大田市大森町ハの183
電話 08548-9-0131
設立 1998年(1988年創業)
資本金 4800万円
社員数 85人
主要事業 「群言堂」ブランドによる婦人服の製造販売
企業ワンポイント
受講を通じて異業種と交流。自社の常識が世間の常識ではないという発見も。企画デザインを担う社の頭脳部をあえて地方に置きながら、きちんとした人材育成の機会を整える。

掲載日:2010年3月12日

前の記事次の記事


このページの先頭へ