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中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


加茂精工 株式会社

体系的な経営管理と現場改善を呼び込む

加茂精工 株式会社
今瀬玄太専務

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加茂精工は、動力伝達にボールを使ったボール減速機やカムとローラーで構成したラック&ピニオン「TCG」シリーズなどの自社製品を開発してきた技術重視のメーカー。両製品ともガタ(バックラッシ)が少なく、位置決め精度が高いのが特徴だ。特にTCGは粉塵の発生も少なく、搬送精度が高い点が評価され、液晶ディスプレーパネル工場など向けの納入が増えている。

現場の抜本改革に動く

主力のラック&ピニオン「TCG」シリーズ。位置決め精度が高く液晶パネル関連からの受注が増えている

主力のラック&ピニオン「TCG」シリーズ。位置決め精度が高く液晶パネル関連からの受注が増えている

同社は管理職を中心に中小企業大学校瀬戸校の研修を受講させ、生産リードタイム短縮や経営改善などに役立てている。2講座を受講した今瀬玄太専務は「管理者として工場を見る目や経営に必要な知識が習得できた」と手応えを感じている。

今瀬専務が2002年に受講したのは工場管理者養成コース。受講中にボール減速機内部のボール溝加工の時間短縮に取り組んだ。当時、ボール減速機は材質の変更により品質は向上したが、加工時間や検査項目が増加。1日の生産数は低下し、コスト高になっていたからだ。

最初は、現状の加工時間や段取りなど作業時間の把握から始め、無駄な作業を探した。調査すると、各工程は作業者任せが多く、突然の加工や翌日への仕事の持ち越しなどで優先順位がまちまちになり、生産が遅れる原因になっていた。5S(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)も不完全で、必要な工具や部品が作業者の近くになく無駄な動きが多かった。

問題点の把握後は、5Sを徹底するとともに、加工対象物(ワーク)の取り出しから、加工を終えて完成品台車に部品を置くまでの工程を明確にした標準作業表を作成。作業表通りに動きやすいように工場のレイアウトも変更した。その結果、改善に取り組んだ部品の加工時間は最大15.5%減の1分10秒に削減。平均10.5%の時間短縮に成功し、製品全体のコスト削減に貢献した。

新製品の開発期間を半年に短縮

また、今瀬専務は05年に経営管理者養成コースを受講。成長戦略に欠かせない中期経営計画の策定に取り組んだ。以前から中期計画はあったが、体系的な経営管理や分析手法を新たに取り入れる必要があると判断したからだ。

製品別に過去10年の売上高の推移などから、ボール減速機やTCGの現状について分析。研修で学んだ、自社を取り巻く外部環境と内部環境を整理するSWOT分析や、製品や事業の最適な組み合わせを決定するプロダクト・ポートフォリオ・マネジメントなどの経営分析・管理手法を使い、会社の取るべき方向について検討した。

ボール減速機は性能や品質改良で既存市場向けにシェアを向上させ、TCGは製造コスト削減とバリエーション強化で既存市場以外にも目を向ける必要があると結論付けた。この結論から新製品の開発期間を今までの2、3年から半年に短縮することを決意。現在、その取組みを推進中。

このほかに製造部製造管理課長が工場管理者養成コースを受講し、部品加工の生産性向上を果たした。「経営管理手法や改善手法の考え方が参考になった。これにより独りよがりでないモノづくりに取り組めるようになった」(同)と社員教育の効果も上々。今後も中小企業大学校の研修を活用していく考えだ。

企業データ
加茂精工 株式会社
代表者 代表取締役 今瀬憲司
所在地 愛知県豊田市御作町亀割1166
電話 0565-76-0021
設立 1980年10月
資本金 8500万円
社員数 60人
主要事業 ボール減速機、ラック&ピニオンなどの製造
企業ワンポイント
主力のボール減速機。材質変更による生産性低下に見舞われるも、受講で学んだ工場管理手法を導入し、部品加工の大幅な時間短縮を実現した。

掲載日:2010年3月12日

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