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HOME > 経営をよくする > 中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成

中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


株式会社 アルコム

社員の質的向上で数々の改善策が生まれる

株式会社 アルコム
茄子川直人社長

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コネクタなど微細部品の金型設計・制作を営む

コネクタなど微細部品の金型設計・制作を営む

アルコムは、携帯電話やパソコンに使われるコネクタなど微細部品の金型設計・製造が主力。茄子川直人社長は会社の強みについて、「設備はもちろん、それを動かす技術を持った人材がそろっていること」と話す。現在の従業員は14人。人材の育成を経営の重点方針に位置付け、中小企業大学校の研修メニューを活用しながら、不況下でも利益が出せる体質を目指して生産効率の改善に取り組んでいる。

自社を客観的に認識

技術を有した人材が競争力の源泉

技術を有した人材が競争力の源泉

同社の創業は2001年。金型関連メーカーで働いた経験を生かして茄子川社長が33歳で設立した。創業から6年目、「一人で気楽が良い」と考えて始めた会社も徐々に人数が増えてきた。

「果たして自分は彼らの生活を守っていけるだろうか」

茄子川社長はこう自問するようになったという。

「経営者としての意識が希薄」と感じた茄子川社長は、インターネットなどの情報から中小企業大学校が経営者向けの研修を開いていることを知り、07年に仙台校で「経営管理者養成コース」を受講する。

同コースは、毎月4日間、6カ月にわたって開講され、マーケティングや経営戦略、財務などの専門家が講師となり、実践的な経営能力を育成している。茄子川社長は研修を通じて「自社の強みと弱みを客観的に認識することができたこと」が最大の収穫になったと振り返る。

当時、会社の業績は右肩上がりだったものの、「運と勢いだけで成長した。自分たちの戦略が必ずしも奏功した訳ではなかった」と茄子川社長は分析、一方で、技術力を持った人材が社内にいることが競合他社に引けをとらない強みになると認識できた。

社員が積極的に改善策を提案

茄子川社長は研修後、人材という強みをさらに伸ばすという経営方針を掲げた。指導者になる立場の人材を育成し、社員の自主性を引き出そうと考えた。そのために、部長や主任クラスの社員にも大学校の研修受講を促した。現在までに「実践的生産現場力向上研修」や「工場管理者養成コース」などに計5人が参加している。

「私と同じ目線から物事を見る社員が増えてきた」

茄子川社長は最近こう感じている。大学校の研修を通じ、製造原価の仕組みなど経営の基礎的な考えを共有できる社員が増えた。また、研修に参加した社員の意識の変化は全体に波及し、「社員一人ひとりから生産効率を上げようという意気込みが感じられるようになった」(茄子川社長)という。

社員からは業務改善への提案が積極的に出てくるようになった。例えば工程管理の面で、従来10日で対応していた仕事を社員のアイデアで7−5日に短縮できた。また世界的な不況の影響で仕事量が減少した時には、社員からの提案で生産体制の大幅な見直しを行い、効率的な生産体制を構築できた。

現在は不況になる08年秋以前と比べ、売上高は約30%減少している。しかし地道な改善活動を積み重ねた結果、今期はわずかに黒字を確保できる見込みだ。

「何をするにしても時間は必要だ」と茄子川社長。社員に研修を受けさせたからといって、利益の確保という形で効果が表れるまでには時間がかかったという。しかし、同社は今後も、人材育成を経営の中心に据えていく考えだ。

企業データ
株式会社 アルコム
代表者 代表取締役 茄子川直人
所在地 宮城県富谷町成田9-16-2
電話 022-348-0131
設立 2001年9月
資本金 2000万円
社員数 14人
主要事業 コネクタ用モールド金型の設計・製作、金型部品・治具の製作
企業ワンポイント
「社員の生活を守ることができるのか」―。自問した社長みずから受講を決断、自社の強みと弱みを客観視し、技術力を備えた人材が最も大切な存在であることを知る。

掲載日:2010年3月12日

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