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中小企業大学校の上手な使い方 成長企業にみる人材育成


重光産業 株式会社

難題だった海外店舗の人材育成に道筋

重光産業 株式会社
重光克昭社長

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国内外で「味千拉麺(ラーメン)をチェーン展開

国内外で「味千拉麺(ラーメン)をチェーン展開

7坪8席しかないラーメン店からスタートした重光産業は、国内103店舗、海外447店舗(2009年12月末現在)の「味千拉麺(ラーメン)」をチェーン展開している。国内は地元の熊本県を中心に北海道から鹿児島まで。海外は中国などアジア諸国が店舗数の8割を占めるが、米国、カナダ、オーストラリアにも出店するワールドワイドの店舗展開が特徴のひとつだ。


自主性を尊重し、地域限定メニューも

国や地域のオリジナルメニューを開発することも

国や地域のオリジナルメニューを開発することも

同社は店舗展開に不可欠な人材育成に、共通化と自主性の尊重の両面で取り組むことで効果を上げている。経営理念の理解や商品・サービスの品質など全店で厳守する共通項目以外は現場の意見を尊重する。

1994年に台湾の台北市を皮切りにした海外展開では「最初はうまくいかず反省することが多々あった」と重光克昭社長は振り返る。この教訓から人材育成には特に力を入れる。業務マニュアルは単に守らせるのではなく、なぜ守らなければならないかを説明して理解させる。一方で現地採用した核となる人材に多くの業務を任せるなど現場優先主義の一面もある。

フランチャイズ展開では指導する対象者はさまざまだ。飲食業や店舗経営が未経験の人もいれば、職人気質の料理人もいる。世界的に見れば民族も異なる人材を指導しなければならない。これまでに店舗展開を進めながら、さまざまな場合に対応した指導ノウハウを蓄積している。

共通化と自主性の尊重はメニューにも表れている。例えばラーメンのスープやスープの提供温度は全店で共通する一方、国や地域によって異なる食習慣を尊重したり、オリジナルメニューを開発して提供したりすることもある。地域限定のオリジナルメニューが他地域に広がり、国境を越えた人気メニューとなることもある。

修行から教育へ転換

国内では81年、製品開発や人材育成の拠点となる中華味千本店(熊本市)を開設してメニュー開発と人材育成を強化した。人材育成は熟練者が現場で指導する昔ながらの修業から教育へと転換した。

03年には品質管理・監査の国際規格ISO9001の認証を取得した。製品の品質を安定させるのが主な目的だ。当時の重光産業は世代交代が始まろうとしていた時期。品質は保たれていたが個人の技能に負う部分が多かった。認証取得により技術を標準化することで、ベテランの退職や異動、転勤にも対応できるようになった。さらに国内店舗を含めて人材育成の標準化も進んだ。

中小企業大学校を活用したのは重光社長自身だ。直方校で経営管理者養成コースを受け、関西校で経営後継者研修を受けた。最初の研修で経営管理の理論を学び、実務経験を積んでから後継者研修を受けた。重光社長は「実務と理論のすり合わせができた」と手ごたえを感じている。また後継者研修では「業種は異なっても財務や人事など経営に共通する問題や、後継者特有の悩みを話し合うなど貴重な交流の機会を持つことができた」と満足している。

同社は近年、直営店を増やしている。新商品の投入やイベントなど本社の意思決定が素早く実行される良さを生かして、スピード感のある展開ができるためだ。重光社長は「食事は楽しくなければならない」とリピーターを飽きさせない取組みを常に考えている。国内外でチェーン展開する同社の人材育成は、高品質で新たな取組みを実行する従業員ひとり一人を育てるためにある。

企業データ
重光産業 株式会社
代表者 代表取締役 重光克昭
所在地 熊本県熊本市戸島町920-9
電話 096-389-7111
設立 1972年7月
資本金 6450万円
社員数 82人
主要事業 食品製造、ラーメン店のチェーン展開
企業ワンポイント
国内外で多店舗展開するラーメンチェーン。国境を越えた人材育成に挑み、オリジナルの尊重と技術の標準化という相反する条件を見事に両立、グローバル展開の基盤を固めた。

掲載日:2010年3月12日

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