ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2019年3月1日更新
Q.534 REACH規則では、認可対象候補物質リスト(Candidate List)に収載された物質をEUに年間1t以上輸出している場合は収載から6カ月以外に届け出が必要ですが、収載当時は輸出量が少なかったものが途中から輸出量が増えてきました。届け出の算定期間、届け出期限について教えてください。

ご質問のとおり、成形品中の認可対象候補物質リスト(Candidate List:以下リスト)に収載された物質(以下、CL物質と略)については、REACH規則第7条2項の次の2つの要件を満たす場合は、収載日から6カ月以内の届出が必要となります。

  • (a)成形品中のCL物質が製造者または輸入者あたり年間1tを超える量である。
  • (b)成形品中のCL物質が重量比0.1%を超える濃度である。

なお、該当するCL物質について、すでに同じ用途での登録がされている場合は届出義務が不要になります。

第7条2項(a)で示された「年間」は、REACH規則第3条30項で定義されているとおり、特に定めがない場合には1月1日から12月31日までの1年間(暦年)です。
 この義務要件である年間1t超に該当するか否かの判断は、これまでの製造・輸入量の実績をもとに算出した年間数量で行うことになります。
 年間数量の算出方法については、ECHAのHPのQ&As1)ID:0542とID:0081に解説があります。これらによると、成形品の製造・輸入実績が少なくとも3年分あれば3年間の平均、2年分あれば2年間の平均、直前の1年分しかない場合にはその製造・輸入量が年間数量となります。

したがって、ご質問のケースでは、すでに指定されたCL物質を含有する成形品を過去から継続して製造・輸入されていますので、「今年初めて1tを超えた」という直近の実績だけでなく、把握されている過去の製造・輸入量の期間およびその実績から年間数量を算定し、届出義務の有無を判断することになります。

また、届出期限については、同じくQ&Asで、年間の製造・輸入量が1tを超えた時点でできるだけ早く届け出ることを推奨していますが、その期限については触れられていません。ご質問の物質はすでにCL物質に指定されているため、「収載後6カ月以内の届出の期間」は該当しません。したがって、年間数量が1tを超過後速やかに届け出ることが必要と考えます。

なお、成形品中のCL物質に関する義務の概要は「ここが知りたいREACH規則」の「成型品の義務」に解説がありますので、併せて参照ください。

1)ECHA Q&As(Advanced Search) ID番号をUnique IDsに入力して検索

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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