ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2019年2月15日更新
Q.532 当社がEU域外の自社工場で製造した製品をEU域内に輸出するためには、REACH対応のために当社が「唯一の代理人」を指名して登録などを行うことができますが、EU域外の協力企業に製造委託した製品をEU域内へ輸出する際にも、委託する側の当社が「唯一の代理人」を指名することは可能でしょうか。

貴社が日本国内において製造した物質や混合物、成形品をEU域内に輸出する際には、EU域内の法人、自然人と「唯一の代理人」契約を行い、登録に限らずREACH規則の義務などの代理をさせることができます。
 また、貴社がEU域外の委託先企業に製造を委託した製品については、その製品を貴社が指定する仕様に基づき生産させ、貴社ブランドで販売される場合、自社の別プラントで製造されたものとして、同一生産者の製品と解釈されますので、委託する側の貴社が「唯一の代理人」を指名してREACH規則の対応を代理させることは可能と考えます。

この場合、当該製品の製造責任はすべて貴社に帰属します。また、ある物質を登録する場合、貴社の自社工場で生産する製品に含まれる物質と、委託生産している製品に含まれる同じ物質は同一物質として登録することになります。したがって、貴社と委託先企業からEU域内に輸出する同一化学物質の登録トン数は、両社から輸出するトン数の合計になります。

また、質問の内容に関連するケースとして、製造を委託する企業がEU域内の企業である場合について参考までにお知らせします。REACH規則において、委託製造を請け負う業者の定義は見当たらず、具体的な規則や条項はありません。したがって、REACH規則において、EU域内で貴社の製品の委託製造を請け負う企業については、以下の参考資料(REACH規則ファクトシート)によれば、REACH規則第3条(9)の定義に基づく「EU域内に拠点を置く製造者」と同様とみなされることになります。その場合には貴社が委託した製品であっても、登録などのREACH規則への対応は委託先であるEU域内の委託製造を行う企業が行うこととなります。

参考資料
REACH規則 ファクトシート(環境省和訳)
http://chemical-net.env.go.jp/pdf/4_factsheet_toll_manufacturer_jpn.pdf

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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