ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2018年12月14日更新
Q.529 シリコーンゴム製の部品を使っています。シリコーンゴムにはシロキサン(D4~D6)が入っているとの情報があります。REACH規則の規制に抵触する濃度でしょうか。

シロキサン(D4~D6)は2018年6月27日に認可対象物質候補物質リスト(CL)に追加されました1)。このCLへの収載によりシロキサン(D4~D6)はCL物質としてREACH規則の規制を受けることになるため、シリコーンゴム製の部品中のシロキサン(D4~D6)の濃度が0.1wt%を超える場合、情報伝達と届出の義務への対応が必要となります。

1.情報伝達の義務は、以下のように規定されています(REACH規則第33条)。

  • (1)成形品中にCL物質が0.1wt%を超えて含有する場合は、成形品の受領者に対して供給者に可能ならば物質名を含め、安全に使用できることが十分に確認可能な情報を提供。
  • (2)成形品中にCL物質が0.1wt%を超えて含有する場合は、消費者からの求めに応じ、供給者に可能ならば物質名を含め、安全に使用できることが十分に確認可能な情報について要求を受けてから45日以内に無償で提供。

2.成形品中のCL物質が下記の要件に該当する場合に、CL物質の届出の義務が規定されています(REACH規則第7条)。

  • (1)CL物質が成形品中に、重量比0.1%を超える濃度で存在する。
  • (2)CL物質が年間に1製造者または輸入者あたり1tを超える。
  • (3)その用途が登録されていない。

シリコーンゴムはシロキサン(D4~D6)を原料として製造されています2)ので、シリコーンゴム製の部品にはシロキサン(D4~D6)が残留している可能性があります。
 したがって、ご質問のシリコーンゴム製の部品中のシロキサン(D4~D6)の含有状況を確認し、その含有濃度が0.1wt%を超えていることが判明した場合、上記の義務を順守する必要があります。

シロキサンの含有率の確認の方法については、下記が考えられます。

  • (1)購入仕様書にへシロキサン(D4~D6)の含有濃度限界、または、その情報とデータの提供を取り決める。
  • (2)購入先から、情報を入手できない場合は、シロキサン(D4~D6)の含有濃度を分析する(分析方法としてはガスクロマトグラム質量分析などがあります)。

なお、一般的にはシリコーンゴムは、200℃で一定時間処理する加熱し、残留する揮発性の高いシロキサン(D4~D6)を除去する工程があります。このような製品ではシロキサン(D4~D6)の含有濃度は0.1wt%以下の管理されている場合があります。このような製品には、上記のREACHの義務は適用されないことになります。

今後は、購入先に含有量の確認をされることをお勧めします。

1)http://j-net21.smrj.go.jp/well/reach/column/180720.html
2)http://www.siaj.jp/ja/silicone_world/env.html

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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