ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2016年3月4日更新
Q.468 REACH規則では、企業あたりの年間取扱量が1トン未満の場合には登録は不要ですか?また1トン未満の場合には登録以外にどのような対応が必要でしょうか?

EU域内の企業1社当りの年間取扱量が1トン未満の場合、登録は不要です。
 なお、REACH規則では段階的導入物質の場合、年間取扱量は過去3年間の平均で算出します。例えば、連続3年間の中で年間取扱量1トン以上の年があったとしても、3年間の平均が1トン未満である場合は、登録は不要です。

1トン未満で登録が不要であっても条件に合致する場合には下記義務が発生します。

1.分類と表示の届出義務

CLP規則の分類基準で、危険有害性があると分類された物質あるいは混合物を危険有害性とする濃度限界値を超えて存在する混合物中の物質は、量に関係なくCLP規則の分類と表示の届出が必要になります。

2.安全性データシート(SDS)の提供義務

物質または当該物質を含有する混合物が、下記に該当する場合は、SDSを遅くとも最初の出荷時までに書面または電子データにより川下企業に提供する義務があります。

  • 物質がCLP規則に基づく危険有害性分類の基準に該当する場合
  • 混合物がCLP規則に基づく危険有害性分類の基準に該当する場合
  • REACH規則附属書XIIIのPBT(難分解性、生物蓄積性および有毒性を有する物質)もしくはvPvB(極めて難分解性で高い生物蓄積性を有する物質)の基準に該当する場合
  • a、c以外の理由で認可対象候補物質リストに収載された場合
3.製品を安全に使用する為の情報提供義務

成形品に認可対象候補物質リストに収載された物質(SVHC)が0.1wt%を超えて含有する場合は、川下企業に対して物質名と安全に使用するための十分な情報を伝達する義務があります。その他、消費者から請求があった場合には同様の情報を45日以内に無償で提供する必要があります。

4.使用する為の認可

物質がREACH規則の附属書XIVに収載されている認可対象物質である場合は量に関係なく認可が無ければEU域内では使用することができません。使用する場合には予め設定された日(日没日)の18カ月前までに認可を申請し、認可を得ることが必要です。

5.使用の制限

物質が制限物質として附属書XVIIに記載されている用途では使用することができません。認可が無ければ全く使用できない認可対象物質とは異なり、制限されている用途以外の用途では使用することが可能です。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

関連リンク