ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2013年5月10日更新
Q.384 成形品をEUに返送した場合、以前のQ&Aでは「上市に当てはまらない」と解説していましたが、その根拠はなんですか?

ご指摘の通りREACH規則第3条、定義12項では輸入は「上市」とされています。しかし、以前のQ&A(Q379)のケースは通常の輸入ではなく「再輸入」になります。

REACH規則第2条(適用)7項c項では、以下のように再輸入に関する適用免除が規定されています。

REACH規則第2条 適用
7. 第II篇、第V篇および第VI篇から以下を免除する。

  • (c)第II篇に従って登録され、サプライチェーンの関係者によって欧州共同体から輸出され、同一のサプライチェーンの同じまたは別の関係者により欧州共同体へ再輸入される物質そのもの又は混合物に含まれる物質であって、これらの関係者が以下のの事項を示すもの
    • (ⅰ)再輸入する物質が輸出した物質と同一であること
    • (ⅱ)輸出された物質に関し第31条または第32条に従った情報が提供されていること

本条項は物質・混合物が対象ですが、REACH規則の基本的な考え方と解釈できると考えます。Q379のケースで返送する成形品は、EU域内で製造または輸入されたものであることから、REACH規則への対応(物質の登録や認可や成形品の義務に関する対応)ができている製品です。その製品に手を加えることなくそのまま返品することになりますから、返品であることを証明できれば、日本国内より返送する企業にはREACH対応(第7条6項)の必要がないことになります。

なお、返品でも日本の税関の許可を受けないと一般的な輸出とみなされます(EUにとっては通常の輸入とみなされます)。許可申請には輸入時のインボイスなどの輸入証明が必要です。輸入返品に関する手続き方法などについては、税関で確認されることをお勧めいたします。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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