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HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

Q&A

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Q.344
エポキシ樹脂の硬化物は成形品として捉えていいのでしょうか? この成形を細い粒子としたものでも、物質ではなく、成形品の扱いとなるとと考えてもよいでしょうか?

A.344

エポキシ樹脂は、接着剤のほかにその優れた特性(接着性、強靱性、耐熱性、電気絶縁性、耐食性等)を活かし、広く産業分野に使用されています。例えば、パソコンなどの電子機器の部品材料や、自動車や建築物などの塗料や接着剤、さらには、カーボンファイバー製造時の接着剤としても使用されています。
 エポキシ樹脂は、架橋ネットワーク化前のプレポリマーに硬化剤を混合して熱硬化処理を行うと製品として完成します。一般的にはプレポリマーも製品化した樹脂も両者ともエポキシ樹脂と呼ばれますが、今回のご質問では、「エポキシ樹脂の硬化物」ということですので、硬化後のエポキシ樹脂として説明します。

貴社のエポキシ樹脂の硬化物 が、REACH規則では混合物なのかあるいは成形品なのかを正確に判断するには、以下のREACH規則における第3条(定義)のどちらに当てはまるかを検証する必要があります。

  • 混合物:2以上の物質からなる混合物または溶剤を意味する。
  • 成形品:生産の間に、その化学成分よりも大きくその機能を決定する、特定の形状、表面またはデザインを与えられた物体を意味する。

さらに具体的な判断基準として、REACH規則のガイダンス文書「成形品中の物質の要求事項のガイダンス」1)にある判断フローにある6番目のステップの以下の設問があります。

  • 設問6a:対象物の主な機能が、さらに加工される以外の機能(例えば、最終使用の機能)があるか? あれば、REACH規則の定義に沿った成形品の徴候である。
  • 設問6b:販売者が上市、または、消費者が購入する場合、対象物の形状・表面・デザインに依っているか? 依っていれば、対象物は成形品である。
  • 設問6c:対象物がさらに加工される場合、単に対象物の改良や修正する「軽加工(light processing)」だけであるか? 軽加工だけであれば、成形品の徴候である。
  • 設問6d:対象物がさらに加工される場合、化学組成が変化するか? 変化すれば混合物である。ただし、表面に塗装やプリント、染色されて、化学組成が変わっても、その形状・表面・デザインの状態が変わらなければ成形品である。

ご質問の貴社製品(エポキシ樹脂細粒)が、単に別の素材と混合するなど、化学反応を伴わない軽加工によって最終製品を製造するものとしますと、化学組成よりも、形状・表面状態が最終製品にとってより重要であると考えられるため、成形品であると判断できます。
 しかし、最終製品を製造する過程で何らかの化学反応を起こす場合には、化学組成がより重要であり、混合物として判断される可能性があります。
 したがいまして、貴社製品の特性や川下ユーザーが最終商品にするための加工条件などの情報を基に、上述のREACHガイダンス文書などを参考にしながら独自に判断する必要があります。また判断が困難な場合には欧州化学品庁(ECHA)に確認することも必要と思います。

なお、成形品と判断された場合は、以下のREACH対応が必要となります。

  1. 意図的放出に関連する登録義務
  2. 認可対象候補物質高懸念物質(SVHC)に関連する届出義務およびサプライチェーンでの情報伝達義務

詳細は「成形品の義務」をご参照下さい。

また、エポキシ樹脂の硬化剤として使用される、4,4'-ジアミノジフェニルメタンは認可対象候補物質(SVHC)に特定され、さらに2009年6月1日に欧州化学品庁から認可対象物質として勧告されています2)
 もし貴社の製品が混合物と判断される場合、製品に認可対象物質を使用する場合には、使用量にかかわらず欧州化学品庁への認可申請が必要となりますのでご留意下さい。
 認可についての詳細は「REACH規則の基礎のきそ」にある「認可と制限」をご参照下さい。

参考資料
1)http://guidance.echa.europa.eu/docs/guidance_document/guidance_sia.PDFM
  http://www.meti.go.jp/policy/chemical_management/int/reach_guidance2.pdf(和訳)
2)http://j-net21.smrj.go.jp/well/reach/column/090605.html

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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