本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

Q&A

REACH検索

Q.334
EU向けに成形品を製造・輸出していますが、機器に含まれる化学物質についてはREACH規則を満していれば、RoHS指令も満たすと認識していいのでしょうか?

A.334

ご質問の機器などの成形品に含まれる化学物質について、RoHS指令とREACH規則の両方の視点から以下に整理します。

1.制限の内容と相違点

(1)RoHS指令

RoHS指令〔改正RoHS指令(2011/65/EU)〕では、軍事用機器や大型固定装置、輸送用機器等の一部例外を除き、直流1,500v以下、交流1,000v以下で稼動するすべての電気電子機器に原則適用されることになります。このため、電気を利用する製品であれば、軍事用機器や大型の据付用産業用工具などを除くほとんどすべての電気電子製品が対象となります。
 RoHS指令では、鉛・水銀・カドミウム・六価クロムの4物質が元素として規制され、ポリ臭化ビフェニル(PBB)・ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)の2物質は化学物質として規制されています。また、その最大許容濃度はカドミウムが0.01wt%(重量比)、それ以外が0.1wt%(重量比)です。
 ここで成形品中の化学物質の含有量の重量比を算出する分母は、RoHS指令では均質物質であり、「全体的に一様な組成」で「機械的に分離できる最小単位」です。分子は、鉛・水銀・カドミウム・六価クロムではその元素単体となります。

(2)REACH規則

REACH規則では、EU域内で物質を製造、使用または上市するときに人や環境に容認できないリスクがあり、かつEU全域で対処が必要と判断されたときに「制限」として、使用に制限条件を付けたり、禁止する措置が取られます。
 「制限」の対象となる物質はREACH規則附属書XVIIにリストアップされており、化学物質毎に「特定製品への使用禁止」、「一般公衆(the general public)向け製品への使用禁止」、「完全な使用禁止」などの条件が定められています。

2.REACH規則の制限を順守すればRoHS指令を遵守することになるか

ご質問内容から、RoHS指令の対象となる物質がすべてREACH規則の制限物質にリストされているかを検討してみます。
 Pb、Hg、Cd、六価クロムについては、すでに多くの物質がリストされていますが、工業的に使用されている物質がすべてリストされているかは確認が非常に難しい状況です。
 難燃剤のPBBについては用途を限定して制限リストに存在します。この用途以外で電気電子機器に使用されていれば、RoHS指令を順守できないことになります。
 また、難燃剤のPBDEについては、改正されたリストではオクタ臭素化PBDEだけがリストに残っています。従い、REACH規則だけの遵守ということであれば、RoHS指令を順守しないことになります。もっとも、PBDEについては多くの異性体がPOPs条約で制限されていますので、この規則を順守する必要があります。ただ、デカ臭素化PBDEはREACH規則、POPs条約のいずれでも制限されていませんので、これらの規則を順守していてもRoHS指令を順守していることにはなりません。

3.結論

以上のように、REACH規則は、化学物質を制限対象物質とした使用制限が中心であり、一方、RoHS指令は重金属元素成分とPBB,PBDEを限定した最大許容濃度の制限です。
 上述のように、REACH規則の制限物質がすべてのRoHS指令対象をカバーしていない状況から、REACH規則を満足していれば必ずRoHs指令を満足することにはならないと考えられます。

中小企業の方を対象として、海外ビジネスに関する質問を無料で受け付けています。
中小機構「中小企業国際化支援アドバイス

| |

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


このページの先頭へ