本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

Q&A

REACH検索

Q.329
SVHC含有率の解釈について、0.1%の小数点は何桁まで対象に考えればいいのでしょうか?0.12%の場合、小数点2桁目を四捨五入してもいいのでしょうか?

A.329

REACH規則ではSVHCに関して以下の届け出(7条2項)や情報伝達(33条)の義務があります。

  1. 成形品中のSVHC の製造量・輸入量の合計が製造者・輸入者あたり年間1トンを超え、かつ濃度が重量比0.1%を超える場合、EU域内の製造者および輸入者は成形品中の物質を届出る。
  2. 成形品中のSVHC の濃度が重量比0.1%を超える場合、EU域内の成形品の製造者および輸入者は、川下企業が成形品を安全に使用できるように、少なくとも物質名を含む安全取扱情報を提供する。また、消費者から要求がある場合には要求を受けてから45日以内に安全取扱情報を無償で提供する。

以上のように、これらの義務はSVHCの含有率(濃度)が「重量比0.1%を超える場合」に生じることとなり、条文(原文)では以下の表記となっており、ご質問の小数点2桁目を四捨五入するのは意味のない処理であることがわかります。

( 7条2項)above a concentration of 0,1 % weight by weight (w/w)
 (33条) in a concentration above 0,1 % weight by weight (w/w)

また、有効数字は「測定結果などを表わす数字のうちで位取りを示すだけのゼロを除いた意味のある数字」(JIS K0211)であり、測定器で測定し得る量の有効な桁数の数字です。一般的に、測定機関が表示したデータは最小桁まで有効数字と見なせます。有効数字の桁数は、測定方法や測定機の精確さで決まり、最小桁の数字まで意味を持ちます。
 したがい、末尾を四捨五入でまるめるものではなく、ご指摘の小数点2桁目を四捨五入するのは、有効桁数を意識したものでない限り適切な対応といえません。

さらに、「成形品中の物質の要求に関するガイダンス」でも、例題で届け出や情報伝達の義務がない結論として以下の文章が記載されており、ここでも重量比が0.1%を超過したときに、届け出や情報伝達の義務が生じるこがわかります。

"Conclusion: The average concentration of the SVHC in the chair does not exceed 0.1%(w/w). Obligations according to Article 7(2) and 33 do not apply."
  ※「成形品中の物質の要求に関するガイダンス」21ページに記載の"4.4. Determination of the concentration of a SVHC on the Candidate List in articles with different components"の"Example 7: Calculation of the average concentration of a SVHC in an article"から引用

では、実務の現場では測定した重量比が限りなく閾値に近い状態でこれを超えている場合が想定でき、0.1%をどの程度超えれば「0.1%超」と判断できるのでしょうか。31条(「安全性データシートに対する要件」)3項では、以下のとおりSDSの提供が要求されており、これを参考にすれば0.1%「以上」の重量比で上記の義務が生じると考えられます。

【31条3項の規定の概要】

危険な調剤の分類、包装および表示に関する指令(1999/45/EC)により、危険な調剤(混合物)に分類されない混合物であっても下記要件に該当する場合は、川下企業からの要求があればSDSを提供する必要がある。

  • ヒトの健康または環境に有害な物質を少なくとも重量比1%以上含んでいる場合(気体の場合は重量比0.2%)
  • PBT、vPvBを少なくとも物質あたり重量比0.1%以上含んでいる場合(気体の場合は除 く)
  • SVHCリストに記載されている物質を物質あたり重量比0.1%以上含んでいる場合
  • EU域内の作業所のばく露限界値がある物質

中小企業の方を対象として、海外ビジネスに関する質問を無料で受け付けています。
中小機構「中小企業国際化支援アドバイス

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


このページの先頭へ