ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2011年7月8日更新
Q.292 成形品中の高懸念物質の届出について、2009年までEUに輸出していた成形品が廃番となり、輸出しなくなった場合にも成形品中の高懸念物質の届出は必要でしょうか?

成形品に含まれる物質の届出は、REACH規則第7条[2]の以下のすべての条件を満足した時に成形品の製造者、輸入者に要求されます。

  • その物質が認可対象候補物質(高懸念物質)リスト(Candidate List)に収載されている。
  • その物質が製造、輸入される成形品の中で重量比(w/w)0.1%の濃度で存在する。
  • その物質を重量比0.1%を超えて含む製造または輸入されたすべての成形品中の総物質量が、年間製造、または輸入者当たり1tを超えている。

「成形品中の物質への要求のガイダンス」(1)によりますと、届出義務は認可対象候補物質リストに収載される前に製造、輸入されていた成形品中の物質には要求されません。また、届出義務が生じる時点で、成形品を輸出していなければ届出の必要はありません。

貴社の場合は、高懸念物質を含む成形品を2009年まで輸出されていたとのことですが、それ以降はその成形品は輸出されていないとのことですので、その成形品中の高懸念物質の届出は必要ないことになります。

なお、EU化学物質庁の最新の情報によると2011年6月20日現在、53物質が認可対象候補物質リストに収載されています。成形品中の物質の届出は認可対象候補物質リストに収載されてから6カ月後から要求されます。ただし、届出義務が発生するのは2011年6月1日からです。2010年の12月1日以前に認可対象候補物質リストに収載された物質の届出の義務は2011年6月1日から発生しています。その後に収載された物質については、その日から6カ月後になります。

ご質問の廃番になった成形品以外に、現時点で複数種の成形品を輸出しておられる場合は、届出の義務にはご注意ください。すなわち、0.1%以上同じ高懸念物質を含有する複数種の成形品を輸出している場合には、それら複数種類の成形品中の高懸念物質の量を合算して1tになりますと、届出が必要となります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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