ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2011年6月24日更新
Q.289 SVHCを0.1%以上含有している材料を輸出していますが、現在は年間1t未満です。年間1t以上になった場合、登録が必要と考えていますが、この場合、SVHCについては届出が必要なのでしょうか?

貴社が輸出している材料が成形品であるか混合物であるかにより、REACH規則での取扱いが異なります。当該材料が成形品であるかもしくは混合物に該当するかの判断には、REACHガイダンスの「成形品中の物質への要求に関する手引」の成形品の判断フローを参考にするのがよいと思います。

【成形品の場合】
  1. 届出について
    REACH規則第7条2項では、以下の2つの条件を満たす場合、届出が必要となります。
    ●成形品中のSVHCが生産者または輸入者あたりで合計して年間1tを超える量である。
    ●成形品中のSVHCが重量比0.1%を超える濃度である。
     従って、お問い合わせの貴社の材料に含まれる重量比0.1%以上のSVHCの量が1tを超えた場合、届出義務が発生しますので、EU域内の貴社材料の輸入者は届出が必要となります。
  2. なお、成形品中のSVHCが以下のいずれかに該当する場合には届出は不要となります。
    ●成形品の使用、廃棄を含めて全てのライフサイクルにおいて、人や環境に暴露されることがない場合 (第7条3項)
    ●その用途で既に登録されている場合 (第7条6項)

     

    上述の届出不要要件を客観的に証明することは事実上かなり困難であると思われます。従って、貴社材料のEUにおける輸入者は届出不要の要件証明に精力を注ぐよりも届出を行うことをお奨めします。

  3. 登録について
     当該材料に意図的放出があれば登録が必要です。
【混合物の場合】

混合物および混合物に含まれる物質(当該SVHC)には届出義務はありません。
 なお、SVHCを含む混合物はその量にかかわらず安全性データシート(SDS)による情報伝達義務が発生します。
 また、当該SVHCの年間の生産量・輸入量が1tを超える場合、川上企業で登録されていない場合には、登録義務が発生します。
 当該材料中のSVHCが認可対象物質あるいは制限物質に該当する場合には、EU域内の輸入者は認可申請や制限条件遵守等が必要となります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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