ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2011年3月18日更新
Q.272 成形品の意図的放出物質はCLP規則の届出対象になるのでしょうか?対象である場合は、物質もしくは混合物を分類し、危険有害性がある場合のみ届け出ればいいのでしょうか?

CLP規則39条では届出義務を次のように規定しています。

  • (a)REACH規則の登録対象物質でEU域内に年間1トン以上上市される物質
  • (b)CLP規則により危険有害性と分類され、EU域内に上市される物質そのもの。混合物の場合は混合物に含まれる物質がCLP規則または指令1999/45/ECに定める危険有害性と分類される濃度限界を超えて上市される場合。

つまり、成形品に含まれる物質に関しては、上述の(a)項に該当する場合に限り、CLP規則の適用を受けるということになります。そこで、貴社の成形品に含まれる意図的放出物質が(a)項に該当するかどうについて説明します。

REACH規則7条1項および2項では成形品に含まれる物質の登録および届出に関して次のように規定しています。

  1. 物質が、成形品の中に生産者または輸入者当たりで合計して年間1tを超える量であり、かつ物質が通常のまたは予測可能な使用条件下で、意図的に放出される場合、登録しなければならない。
  2. 成形品中のSVHCが生産者または輸入者当たりで合計して年間1tを超える量であり、物質が成形品の中に重量濃度0.1%を超える濃度で存在する場合、届出しなければならない。

ただし、1、2については、その用途で当該物質が登録されている場合は、上述の登録、届出の必要はない。

貴社の成形品に含まれる意図的放出物質が上述の7条1項に該当する場合、登録義務の対象となり、CLP規則39条(a)項が適用されCLPの分類と表示の届出が必要です。
 CLP規則の届出は、物質、混合物が危険有害性でなくても必要です。ただし、当該物質がすでに登録済みで、かつ貴社の成形品の用途と同一であれば届出は不要です。
 しかし、用途が異なる、あるいは当該物質が未登録の場合は登録対象ですので、CLPの分類と表示の届出が必要となります。
 1t以下の場合は登録義務はありませんので、CLPの届出義務はないことになります。

なお、貴社の成形品に含まれるその他の物質が上述の7条2項に該当する場合はREACH規則の届出が必要ですが、CLP規則による分類と表示の届出義務はありません。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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