ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2011年3月4日更新
Q.270 CLPの届出として自前届出、グループ届出があるようですが、 ECHAの査察あるい税関等の問合せには、どのような情報を準備しておけばよいのでしょうか?
1. 届出対象物質

CLP規則では事業者による分類・表示のECHAへの届出義務が規定されています。 化学品を上市するEUの製造者または輸入者は、以下に該当する物質ごとに分類・表示の結果を届出る義務があります(CLP規則第39条)。

  • 1)REACH規則の登録の対象となる物質。
  • 2)CLP規則の第1条の範囲内で、危険な物質の分類基準を満たし、それ自身あるいは危険な混合物の分類に該当し、CLP規則または指令1999/45/EECに規定された濃度範囲を超える混合物中に含まれ上市される物質。

届出内容

  • A.届出者の氏名・連絡先。
  • B.物質の名称(IUPAC命名法・CAS番号等)。
  • C.物質の有害性の分類。
  • D.分類されていない有害性クラスがある場合、「データがない」、「決定的なデータがない」、あるいは「決定的なデータから分類に該当しない」のいずれかの文言
  • E.限界濃度あるいはM-factor
  • F.ラベル要素(絵表示・注意喚起語・危険有害性情報)

ただし、REACH登録の一部として分類・表示の情報が提出されている物質や、すでに分類・表示の届出を自ら行っている物質については届出不要です。

2. 届出義務者

届出義務者は、EU域内の物質の製造者または輸入者、あるいは、製造者または輸入者のグループです(第40条)。
 以上のように日本から物質を輸出する場合の届出義務者はEU域内の輸入者です。
 したがって、日本国内の企業やOR(唯一の代理人)は届けることができません。
 ただし、ORによってREACH登録済みの物質については、ORの川下ユーザーとなっているEUの輸入者は届出の必要はありません。

以上の通り、日本の企業は届出できず、届出できるのはEU域内の輸入者です。そのために日本の企業である貴社は届出に必要な情報を輸入者に提供し、輸入者に届出をしてもらうことになります。
 ご質問にありますような「ECHAの査察あるい税関等の問合せ」が輸出者である日本の企業(貴社)に及ぶとは思われませんが、輸入業者による届出情報を確認(届出番号等)しておかれることでよいのではないかと思われます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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