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ここが知りたい REACH規則

Q&A

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Q.244
弊社は精密機器・電子機器メーカーです。顧客の依頼に応じてSVHCの調査をしていますが、サプライチェーンの上流である原材料メーカーから下流へとSVHC情報が流れる仕組みが必要と痛感します。日本や世界でこのような仕組みづくりへの動きはあるのでしょうか?

A.244

化学物質に対する規制が高まるなか、サプライチェーンの川下企業からのSVHCの調査依頼が頻繁になっています。現状では調査をサプライチェーンの個々の企業が行うことになるため、サプライチェーン全体としては大きな負担になっています。しかも、企業によって含有物質データのフォーマットや情報収集方法が異なっていることも負担の増加に輪をかけています。そこで製品の流れに付随して、自律的に共通化したフォーマットで化学物質情報が伝達する仕組みをつくることができれば、サプライチェーンの負担を減少させることが可能になります。そのため、サプライチェーン間のSVHC情報の流れる仕組みづくりが不可欠になってきています。

現在、産業界主導でさまざまな化学物質情報を伝達する仕組みができていますが、例えば自動車産業・電気産業というように仕組みが通用する産業が限定されているものが多く、産業を横断して通用する仕組みが少ないのが現状です。

化学物質情報伝達の仕組みに関連して、欧州化学品庁(ECHA)はガイダンス「成形品に含まれる物質に関する要求事項」で、サプライチェーン間の情報交換のプラットフォームとして以下の3つの仕組みを推奨しています。

(1)IMDS(自動車業界向け環境負荷物質情報収集システム)
 IMDSとは、自動車を構成する約3万点の部品の材料および含有化学物質情報をサプライチェーン間で収集するためのデータベースシステムです。
 IMDSは、法律等で禁止されている物質をGADSL(Global Automotive Declarable Substance List)という形でデータベース化しています。サプライチェーンの川上企業は自社の製品の化学物質データをデータベースに入力し、川下企業は川上企業の製品データと禁止物質のデータをデータベース上で比較することにより、禁止物質の有無を把握することができます。このGADSLは法律の制定・改訂の度、不定期に改訂されており、SVHCについてもリストに取り入れられています。

(2)BOMcheck
 欧州の産業連合会であるCOCIR(欧州放射線・医療電子機器産業連合会)が中心となり、国際環境コンサルタントエンバイオンが開発したWebデータシステムです。同システムは、サプライヤーがREACH規則の義務である化学物質情報伝達義務を順守するための支援、義務の負担の軽減を目的としてつくられました。サプライチェーンの川上企業はBOMcheckのデータベースに製品中のSVHCを含めた化学物質情報を入力し、川下企業はデータベースにアクセスすることで川上企業の製品の化学物質情報を入手することができます。SVHCに関しては入力する化学物質にSVHCが存在すると自動的に安全性データシートを自社製品の化学物質情報に添付してくれる等のサービスも提供しています。

(3)JAMP(アーティクルマネジメント推進協議会)
 JAMPは上述の仕組みとは違い、サプライチェーンの川下の電気・電子メーカーだけでなく川上の化学・素材メーカーも参加している幅広い団体です。JAMPは化学物質情報の伝達を円滑に実施することを目的にガイドラインとMSDSplus、そしてAISという日本独自の情報伝達ツールを作成しています。JAMPでは、化学物質をJAMP管理対象物質リストという形でデータベース化しており、SVHCについてもリストに取り入れられています。MSDSとAIS、そしてメーカーの持つ化学物質情報をJAMPサーバーに登録し、多くのメーカーがこれらを共有できるグローバルポータルシステム(JAMP-GP)を構築し、2009年6月より稼働を開始しています。これらの仕組みの完成により、メーカーは個別の情報提供システムを構築する必要がなくなりました。
 また、JAMPは、2009年12月に韓国、2010年3月にタイおよびマレーシアの政府系機関と、各国における化学物質管理分野にかかわる相互協力に関する覚書を締結し、これによりシステムの国際的な普及とサプライチェーンのグローバル化を進めています。
 JAMPの他に日本で流通しているSVHCを含めた化学物質情報伝達の仕組みに関してはJGPSSI(グリーン調達調査共 通化協議会)のJIGフォーマットがあり、JAMPデータベースとの連携が進められています。

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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