ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2010年7月9日更新
Q.236 無機物の粉末を表面処理してEUへ輸出を計画しています。粉末の無機物および表面処理剤ともにEINECSにリストされていますが、REACH規則登録をしなくてもよいのでしょうか?

製品が混合物(または物質)であるか成形品であるかどうかの判断は、REACHのガイダンス「成形品中の物質への要求に関する手引き」の改定草案(2010年 Draft version 2.2)の成形品と一体か物質または混合物かの判断フローや掲載されている事例が参考になります。
 無機物の粉末に表面処理を施すことは、当該無機物の粉末の形状・表面・デザインに影響を与えるというよりも、化学組成に関係すると考えることが妥当と判断できますので、ご質問の無機物の粉末を表面処理剤で表面処理した製品は、混合物として扱うことが一般的と考えます。

混合物をEU域内で製造・輸入する業者は、混合物の構成物質を上市前に登録する義務があります。EINECSにリストされている無機物の粉末および表面処理剤の構成物質が、EU域内の輸入者あたり年間輸入量が1t以上の場合には登録義務があります。

ご質問の無機物の粉末および表面処理剤の構成物質はどちらもEINECS(EU加盟国で販売されていた既存物質を収載したデータベース)にリストされているとのことですので、それらの予備登録を行っていれば、製造量、輸入量に応じ、登録までの猶予期間が与えられる段階的導入物質です。予備登録期間はすでに終了していますが、以下の遅延予備登録を行うことは可能です。なお、サプライチェーンの上流ですでに当該物質が登録済であれば登録の必要はありません。

遅延予備登録手続きは、2008年12月1日以降に対象としている段階的導入物質のEUへの輸出が初めて年間1t以上になった場合に適用でき、6カ月以内かつ登録期限の12カ月前までに遅延予備登録を行うことができます。登録期限は、製造・輸入するトン数帯により異なります。年間1t以上のCMR物質、100t以上の水生生物への毒性物質、1,000t以上のその他の物質の場合は2010年11月30日、年間100t以上1,000t未満の場合は2013年5月31日、年間1t以上、100t未満の場合は2018年5月31日となっています。
 遅延予備登録を行わない場合は、登録猶予期間なしで登録する必要があります。登録の義務者はEU域内の貴社製品の輸入者、もしくは貴社が契約するEU域内の唯一の代理人のいずれかになります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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