ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2010年6月18日更新
Q.230 弊社は、電子・電気部品と配線材や板金ケース各種材料を購入して電源機器を製造しています。REACH規則のアーティクルでは高懸念物質(SVHC)の情報を下流に流す必要がありますが、RoHS指令で使用禁止の6物質との関連を教えてください。

REACH規則では全ての化学物質を対象としているのに対し、RoHS指令では電気・電子機器への6物質(鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBB、PBDE)の製品含有を規制対象としています。このうち鉛、水銀、カドミウム、六価クロムについては元素が規制対象となっています。そのため金属や合金としてだけではなく、化合物も対象となっていますので注意が必要です。

REACH規則では2010年5月末現在、附属書XIV収載候補物質(SVHC)には30物質が登録されており、そのなかにはRoHS指令の規制対象となっている金属元素を含む化学物質があります。鉛を含むのは、クロム酸鉛、ピグメントレッド104、一水素ヒ酸鉛、ピグメントイエロー34、の4種類です。同様に六価クロムを含む化学物質としては二クロム酸ナトリウムやクロム酸鉛があります。これらの化合物はRoHS指令とREACH規則の両方への対応が必要となります。

(1)RoHS指令への対応

貴社が製造している電源機器は、RoHS指令の対象である電気・電子機器に組込まれることが予想されますので、その対応が必要になります。  まず、電源機器を構成する各部品中の前述6物質の含有量を調査します。これは部品中の含有量ではなく、均質材料当たりでの含有量です。例えば、リード線では線材とそのメッキ層に分けてそれぞれの重量比での含有量を調査します。規制金属が化合物として用いられている場合は、化合物の含有量、および化学式からその金属の含有量を算出します。含有量の最大許容値は均質物質あたり、カドミウムが重量比0.01%、他の物質が重量比0.1%です。この値を超えた電気・電子機器はEU内で上市できません。ただし、RoHS除外項目に該当する場合は規制物質の含有が認められます。

(2)REACH規則への対応

EU域内へ輸出する貴社の製品(電源機器) はREACH規則の対象となりますので、その対応が必要です。RoHS除外項目であったとしても、SVHCを成形品に重量比0.1%を超えて含む場合は、REACH規則第33条により最低限物質名を含む安全取扱情報を川下企業へ提供すると共に、消費者からの要求に対しても同様に45日以内に無償で提供する義務があります。  貴社製品のEU域内での輸入者(あるいは貴社が任命した唯一の代理人)についても、以下の条件を満たすとき、届出の義務が発生します。

  • 成形品中のSVHCの輸入量合計が輸入者あたり年間1tを超え、かつ含有量が重量比0.1%を超える。さらに、SVHCの使用用途が登録されていない。

貴社製品の輸入者(あるいは貴社が任命した唯一の代理人)が届出の要否を判断するのにSVHCの用途の情報が必要となります。この用途の情報はSVHCが登録されている場合には、登録情報から確認できますので事前に入手するなどして、川下企業からの情報提供の要求に対しての準備をされておくことをお奨めします。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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