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ここが知りたい REACH規則

Q&A

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Q.227
弊社は化学品の調剤メーカーです。現在、SVHCに関して調査表(調査結果報告書)や不使用証明書を顧客に提出していますが、海外の顧客から分析結果を求められるようになってきました。この要求にはどのように対応すればよろしいでしょうか?

A.227

顧客への化学物質に関する情報提供は、日本、海外諸国とも「知る権利」として強化定着してきています。国よる化学物質の分類の調和、表示の調和、MSDSの調和を目的に国連の活動の枠組みでGHS注1)ができ上がりました。

GHSでは分析データなどの営業秘密に関わる規定もあり、情報開示に関する川上と川下双方への配慮がされています。海外諸国との取引では、まず、GHSによる分類、表示、包装、MSDSによる情報提供を基本とするのがよいと思います。

GHSは国により若干対応が異なりますが、EUが一歩先んじている感がありますので、EUへの対応を雛形にして個別対応することが効率的と思います。

EUでの対応を整理しますとつぎのようになります。
 調剤(混合物)メーカーである貴社は、川下企業から情報提供を要求される以前に、REACH規則第31条により「危険な調剤の分類、包装および表示に関する指令(1999/45/EC)」に該当する場合などは、その数量に関係なく安全性データシート(SDS)を川下企業に提供する義務があります(1999/45/ECの基準は、2009年1月20日に施行されたCLP規則に順次移行されます)。

上述に該当しなくても、以下の事項に該当する場合は、川下企業の要求によりSDSの提供義務が発生します。

  • (1)ヒトの健康または環境に有害な物質を、少なくとも重量比1%以上含んでいる場合(気体の場合は容積比0.2%)
  • (2)PBT、vPvBを少なくとも混合物あたり重量比0.1%以上含んでいる場合(気体は除く)
  • (3)SVHCリストに記載されている物質を混合物あたり重量比0.1%以上含んでいる場合
  • (4)EU域内の作業所の暴露限界値がある物質を含む

これらを考慮して貴社の対応方法を考えてみますと、貴社を含むサプライチェーン上でSVHCが含有される場合はつぎの2つの場合に分けられます。

  • (1)貴社が川上企業から購入する物質に含有する場合
  • (2)貴社の製造工程で添加・混入する場合

上述のどちらの場合であっても、貴社が独自にMSDSを作成することが必要となりますが、つぎに示す時期によって対応方法が異なります。

  • (1)2015年5月31日まで
      1999/45/ECに対応したMSDSを提供することが必要です。
  • (2)2015年6月1日以降
      GHS(化学品の分類と表示に関する世界調和システム)に対応したMSDSを提供する必要があります。

時期により異なった対応が必要でも、まずREACHに対応していれば顧客要求は満足されていますので、貴社が求められているSVHCの分析結果データの提出は不要であることを顧客に主張することが可能となります。

分析データは混合物の詳細な組成の開示になり、営業秘密が開示されることにもなり、正当な権利として要求は受け入れられないと主張されてみることをお勧めします。

ただし、提出しないことにより顧客との取引停止といった事態にならないためにも、上述の対応が顧客にとって必要としている情報の提供と何ら変わらないということを正しく理解してもらうことが重要です。

注1)GHSとは、物質及び混合物をヒトおよび環境への危険有害性に応じて分類するための判定基準やラベル、およびSDSに関する要件とそれらの情報伝達に関する事項を含む世界共通の統一されたシステムです。
 この分類に従ったMSDSを提出することで該当する有害化学物質の組成を判別することができる仕組みです。
 GHSは世界共通ですが、国により法規制の引用や運用が若干異なります。顧客の国の基準は確認しておく必要があります。
 日本:JIS Z 7250~7251
 EU:CLP規則
 中国:GB/T16483  GB20576~GB20602(GB20600は欠番)

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中小機構「中小企業国際化支援アドバイス

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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