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ここが知りたい REACH規則

Q&A

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Q.184
REACHの制限52物質が58物質に増えたと聞きました。どのようなものが増えたのでしょうか。これまでとの変更点や注意点はなんでしょうか。

A.184

2009年6月26日の欧州委員会官報「COMISSION REGULATION(EC)No552/2009」でREACH規則附属書XVIIの改訂が告示されました注1)

この改定で以下の物質が新たに制限物質として加えられています。

53. パーフロロオクタンスルフォン酸およびその塩(PFOS)
  54. 2-(2-methoxyethoxy)ethanol(ジエチレングリコールモノメチルエーテル;DEGME)
  55. 2-(2-butoxyethoxy)ethanol(ジエチレングリコールモノブチルエーテル;DEGBE)
  56. methylenediphenyl diisocyanate(ジフェニルメタンジイソシアネート;MDI)
  57. cyclohexane (シクロヘキサン)
  58. ammonium nitrate (硝酸アンモニュウム;AN)
  18a. Mercury(水銀)

これらの物質が制限物質に加えられたことによりREACH制限物質は52物質から58物質に増えることになりました(最後のMercuryに関しては以前より制限物質とされている「18. Mercury Compound:水銀化合物」に追記するため「18a.」として記載しており、以下に記載しているように制限物質の記載の削除があるので厳密な意味では58物質とは言えないところがあります)。この制限物質の追加は特定の危険な物質と調剤の販売と使用の制限に関する理事会指令76/769/EECの附属書Iに制限物質として追加されたものが、2009年6月1日からのREACH規則附属書XVIIへの移行により反映されたものになります。

次に、この官報において、制限物質の追加以外に既存のREACH制限物質の制限条件の変更と制限物質の削除があります。

従来の制限物質には経過措置として例外的にある一定の条件で使用が認められていました。今回の改訂でこれらの例外条件が廃止されています。以下にいくつかの例を記載します。

1. PCT(ポリ塩化トリフェニル)
 以前はある一定の条件で使用できましたが、今回の改正で0.005wt%以上の濃度のものは完全に使用禁止になりました。

12. 2-Naphthylamine(2-ナフタレン)
  13. Benzidine(ベンジジン)
  14. 4-Nitrobiphenyl(4-ニトロビフェニル)
  15. 4-Aminobiphenyl Xenylamine(4-アミノビフェニル キシルアミン)

以前は特定者には使用が許される例外が設けられていましたが、今回の改正で0.1wt%以上のものは完全に使用禁止になりました。

次に制限物質の記載の削除に関しては以下の物質の記載が今回は削除されています。

33. carbon tetrachloride(四塩化炭素)
  39. 1,1,1-trichior-oethane(1,1,1-トリクロロエタン)

この削除は制限が緩和されたわけではなく、欧州委員会規則No 2037/2000で全面的に使用禁止になっているので改めてREACH規則附属書XVIIに記載しておく必要がないために削除になっています。

今回のREACH規則附属書XVIIの改訂により、制限物質に関する事項はより厳しいものになってきています。この傾向は今後も変わらず、今以上に厳しくなっていくものと考えられます。そのためEU域内に化学物質を輸出する企業は、このREACH規則附属書XVIIを含む制限物質に関する動向に今まで以上に注意を払う必要があります。

注1)
http://eur-lex.europa.eu/LexUriServ/LexUriServ.do?uri=OJ:L:2009:164:0007:0031:EN:PDF

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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