ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2009年2月27日更新
Q.154 弊社は電子基板を実装、および電子機器の組立てなどを行っています。先般のSVHC15物質の発表に伴い、川下の2企業からREACH規則に関する情報の提供を求められました。A社の場合は特に証明書なり、エビデンスは必要ないと言われましたが、B社はJAMPによるAISの形での報告をと言われました。弊社としてはSVHCの含有情報の収集はするつもりですが、この場合のエビデンスは川上企業の証明書なり、非含有の報告書でよいでしょうか?

REACH規則は日本企業に直接的に規制されず、日本国内の川中企業はEUへ輸出している顧客の立場を理解しつつ、取引契約による義務を果たすことになります。したがって、A社とB社の要求が異なることになり、対応も顧客要求に合わせることになります。

しかし、多くの川中企業と川下企業が複雑な取引をしていますので、取引契約による情報提供を統一しないと効率が悪くなります。このため、JAMP協議会により物質と調剤はMSDS Plus、成形品はAISで情報を伝達する仕組みを提唱しています。
 B社はこの仕組みを導入して貴社に要求しているわけです。

JAMPの製品含有化学物資管理ガイドラインは、管理リスクを考慮した重点的な管理として、「サプライチェーンに連なる企業の業態や製品は多種多様であり、各企業はその専門分野の知見を活かして、必要であれば各企業と協力して、自工程における製品含有科学物質管理を実践することが望まれる。その際には、製品含有科学物質管理上のリスクを予測・評価し、適切な対策を講じる必要がある」と記載されています。

JAMPの製品含有化学物資管理ガイドラインなどは下記から入手できます。
 http://www.jamp-info.com/glsystem/index.html

一般的なプリント基板への部品実装および電気組立ては、ベアボードは顧客支給品、実装部品は支給品と指定部品の購入品で、貴社の工程で独自に購入しているのは「はんだ」や「配線材」「束線」などの副資材となります。
 成形品中のSVHCの含有濃度を測定することは、コスト的に困難であり、サプライチェーンの上流の情報を入手する必要があります。例えば、「はんだ」であれば、メーカーからMSDSを取り寄せるなどをします。
 情報伝達するうえで重要な点は、理論的に100集めなくてはならない情報で、現時点で50しか集まっていないなら、50しか集まっていないことを、きちんと伝えることです。
 これらの副資材について、購入先からMSDSやMSDSPlusを入手して、顧客要請にによりAISなどで必要なデータを伝達します。
 なお、一般的に川下企業に情報を提供する際に川上企業からの分析結果などの報告書は添付していないようです。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

関連リンク