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ここが知りたい REACH規則

Q&A

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Q.123
当社は主成分と助剤を日本で製剤し製品を欧州へ輸出しています。助剤Aは日本で製造され、混合比から考えると年間1tほどの輸出量になります。助剤Aの製造会社Bは日本法人で、欧州に親会社をもち、「そこを唯一の代理人として指名し、物質登録と日本の製造場所と日本から欧州に輸出している商品名を登録したので、問題ない」と報告してきました。大丈夫でしょうか。

A.123

貴社製品は、REACH規則では調剤として分類されます。調剤の場合、調剤そのものの登録は不要ですが、調剤に含まれる物質は登録の対象となります。
  貴社製品中の助剤A中の物質が年間1t程度の輸出量であることから、登録要件に該当しますが、助剤Aを製造している川上企業(ここでは製造会社B)が唯一の代理人を指定し、登録を実施していることが確認されていますので、貴社や輸出先であるEU域内企業での登録は必要はありません。

ただし、REACH規則における登録は、物質単位ではなく、「物質名」と、「用途」が対象となっているため、「用途」について確認しておく必要があります。

REACH規則では、EU域内の川下ユーザーは、安全データシート(SDS)に基づき、安全性に配慮することや、特定されている危険な物質の適切なリスク対策を講じることが求められます。そのため、提供されるSDSに自社の用途が含まれているか、SDSの付属書として書かれた暴露シナリオに述べられた条件の範囲内で物質を使用しその条件を適用できるかを確認しなければなりません。

そのため、製造会社Bが実施した助剤A中の物質の登録について、REACH規則の対象となるEU域内企業(貴社取引先を含む川下ユーザー)での用途が登録の情報に含まれているかを確認することが必要です。その際、EU域内の川下ユーザーは、助剤Aを含む調剤の輸出者である貴社に対して、用途が登録されているかの確認を求めると思われます。そのため、貴社は調剤の輸出者として、自社調剤に利用する用途を確認しておくことが必要です。

もし、製造会社Bによる助剤Aの登録において、該当する用途が登録されていない場合には、状況に応じて、「(1)製造会社Bの登録要件にEU域内企業(貴社取引先を含む川下ユーザー)での用途を追加してもらう」か、「(2)貴社調剤のEU域内輸入企業が化学物質安全性評価書(CSR)を作成する」の対応が必要になります。

(1)製造会社BにEU域内企業(貴社取引先を含む川下ユーザー)での用途を追加してもらう場合
  製造会社Bに必要な情報提供を行うことで、EU域内の川下ユーザーの用途を追加してもらいます。これにより、EU域内の川下ユーザーの用途も製造会社Bの登録により、網羅されることになります。

この場合には、貴社は、REACH規則第37条2項の記載のとおり、EU域内企業から用途の追加に必要な「最低限簡潔で一般的な使用説明」を「書面(紙面または電子的に)」で入手し、製造会社Bに情報伝達ことが必要になります。また、併せて製造会社Bが用途の追加(CSRにおける用途に関する暴露シナリオ、用途・暴露区分の作成)が実施できるよう十分な情報を提供しなければなりません。

(2)EU域内企業が化学物質安全性評価書(CSR)を作成する
  製造会社Bが用途の追加を実施しない場合や、EU域内企業の意向(企業秘密などにより製造会社Bの用途追加に必要な情報を提供しない場合など)によっては、1t以上輸入しているEU域内企業が自社の用途に関して独自にCSRを作成し、化学品庁に対し報告することが必要になります。

この場合には、貴社は、製造会社Bから提供されるSDSや化学品庁によって公開される登録情報等によってCSRの作成に必要な情報を、CSRを作成するEU域内企業に対して提供することが必要になると思われます。

以上のように、製造会社Bによる用途の登録の有無によって、(1)または(2)の対応が必要になってきます。どちらにしても貴社が単独で対応できる内容ではなく、製造会社Bまたは輸出先であるEU域内企業の意向によって左右され、貴社が必要に応じて両社に対して円滑に情報提供することで対応を支援していく内容となります。

貴社としては、製造会社Bの登録内容を提供されるSDSや化学品庁で公開される登録情報等で確認するとともに、製造会社B、EU域内企業の意向や当該会社との関係性を考慮し、連携して対応していくことが必要であると考えます。

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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