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ここが知りたい REACH規則

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Q.117
弊社ではアルミニウムの粉末を製造・販売しております。「アルミ粉は調剤」とする見解をEU当局が示したとの噂を耳にしましたが、ECHAのWebサイトを見てもどこに記載されているのかが分かりません。次の2点について教えてください。(1)ECHAがいつどこで示した見解なのか。あるいはECHAの見解ではないとすれば、他団体が同様の見解を示しているか?(2)「2つ以上の物質からなる」との定義にも関わらず、単独成分のアルミ粉を調剤と解釈する理由。弊社からEU加盟国に直接輸出することはないものの、顧客企業の中に弊社製品を使用した製品(調剤)を輸出している企業があることから、アルミ粉を物質として登録することをこれまで検討してきました。仮に「アルミ粉が調剤」であれば、弊社での登録は選択肢としてはほぼなくなり、アルミ粉の原料となる地金供給元に登録を要請するか、登録を予定している地金メーカーに切り替える必要が生じます。

A.117

2008年5月26日にECHAが発行したGuidance on requirements for substances in articlesの付録3の事例1にアルミの加工例が示され、図7でボーキサイトから順次物質、調剤、成形品の区分けを示しています。

ボーキサイトから抽出、電解したアルミは物質で、これに合金元素を添加したアルミ合金はインゴットまで調剤としています。

インゴットから圧延(ロール)や押出ししたシート・コイルや押出品は成形品としています。シートや押し出し品の切断、成形やコーティングは軽加工して最終製品になるので、シートなどは成形品と解説しています。
 しかし、事例1の解説文では、形成された形状を破壊または著しく変化させるような溶解、焼結などは軽加工とはされません。

一般的なアルミパウダーは、アルミを溶解し、霧状に吹き出し微粒子にします。成形品の加工ですが、形状を著しく変化させていますので、成形品とは言い難い物体になっています。微粒子に加工するときにほかの金属元素を添加し、冷却して製造するようです。この場合、アルミパウダーは2つ以上の物質の混合物であり調剤となります。

ご質問の「アルミ粉は調剤」と称しているのは、厳密な意味での合金というより、成形品ではない、すなわち「物質」または「調剤」であるとする総称的な意味と思います。

厳密には、製造工程により変わります。

(1)純粋アルミ材から生産する
 純度99.9%以上のアルミ材(例えば押出品)を溶解し、アルミパウダーを製造した場合です。アルミパウダーの製造工程は軽加工とは言い切れなく、また、その後の用途が多様であり、成形品ではなく物質になると思います。

(2)市販アルミ材から生産する
 成形品である市販アルミ材を購入し、抽出などで純度を上げて純粋アルミ材にした場合は、純度を上げたアルミ材が物質になります。以降は(1)と同じです。

(3)ボーキサイトから抽出、電解したアルミ材から生産する
 電解したアルミ材は物質です。以降は(1)と同じ。
 これにさまざまな紛体を混合すれば、調剤になります。これら(1)〜(3)のパターンのどれも、製品であるアルミパウダーは製造プロセスにより得られた化合物(第3条1項の用語の定義)と考えられます。
 すなわち、アルミパウダーの製造プロセスで金属添加しても、それを含んでいても、1つの物質(第3条1項の用語の定義:その物質の安定性を保持するのに必要なあらゆる添加物および用いられたプロセスから生じるあらゆる不純物を含む)となります。
 したがって、貴社が物質メーカーとなり、物質登録する必要が生じます。

結論は、貴社解釈の物質登録でよいと思います。
 なお、aluminium powder (stabilised )は、CAS No.429-90-5で67/548/EECの附属書Iに収載されています。分類と表示は、F(易燃性)/R:11-15/S: (2-)7/8-43となっています。
 関連ですが、通常のアルミパウダーは微小なもので1μm程度ですが、100nm以下になると、ナノ粒子になり、今後の規制対象となる可能性がありますので留意してください。

Guidance on requirements for substances in articles
  原文:http://reach.jrc.it/docs/guidance_document/articles_en.pdf
  和訳:http://www.chemical-net.info/pdf/Guidance_articles20080812.pdf

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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