ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2008年8月22日更新
Q.109 当社はメーカーで、欧州の競合するA社とB社にまったく同じ成分のインク(放出が意図される物質)を含む製品をそれぞれのOEMで輸出しており、インク成分のうち、1物質のみ輸出量が1tを超えています。 A社は予備登録を自身で行うとのことですが、B社は予備登録を渋っています。この場合、A社が後に本登録を行えば、B社は本登録の必要がなくなるのでしょうか。また、A社にB社の「唯一の代理人」となることを依頼できるのでしょうか?

貴社の該当物質の輸出量の合計が1t以上であっても、A、B社の輸入量が1t以下であれば、A、B社のどちらの会社も登録の義務はありません。
 しかし、A、B社が該当物質を1t以上輸入しておられる場合は、A、B社それぞれ登録が必要です。したがって、この場合、ご質問のAが本登録を行ったとしても、別途、B社は独自に登録しなければなりません。

域外の会社が、同一の物質を複数の会社に輸出している場合は、「唯一の代理人」を任命して登録すれば、輸出先、すなわち、EUの輸入者は、「唯一の代理人」の川下ユーザーとみなされて、登録する必要はありません。ただし、この場合、輸出者は輸出先に「唯一の代理人」を任命したことを伝える必要があります。また、「唯一の代理人」は、輸入者の義務を順守する義務がありますので、輸出者は「唯一の代理人」に、輸出量、輸出先、SDSなどに関する情報を提供する必要があります。

ご質問の、A社を「唯一の代理人」に任命して登録することは、REACH規則上は可能です。しかし、A、B社が競合関係にあることを考えますと、上記しましたとおり、A社にB社への輸出状況を開示する必要がありますので、B社が納得するか懸念いたします。
 このことを踏まえて、対処されることが必要と考えます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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