本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

Q&A

REACH検索

Q.99
成形品として欧州へ納入する場合、使用材料の登録が必要でしょうか?EUのREACH規則が適用されている商品を日本で輸入販売する際の注意点(日本の化学物質規制との比較)はどのようなものがあるでしょうか?

A.99

I.成形品を輸出する場合の義務

EU域内へ輸出する成形品に対して、登録が必要なのは、以下の2条件を満たしている成形品中の物質です。(第7条1項)
 a.成形品中の物質が、輸入者あたりで合計して年1tを超える量であること。
 b.成形品中の物質が、通常または予測可能な条件下で、意図的に放出されること。
 ただし、その用途についてすでに登録されている物質には適用されません。

したがって、成形品に使用されているすべての材料が登録対象になるのではありません。

ほかの責務としては、CMR、PBT、vPvBなどの高懸念物質(SVHC)は上市の制限や禁止の対象とされています。SVHCで認可対象候補物質と指定されますと、その濃度が0.1重量%を超えて含有される場合に、「届出」と「情報伝達」の義務があります。さらに、認可対象候補物質から認可対象物質として付属書XIVにリストされますと、その用途ごとに認可を得なければなりません。

具体的な認可対象候補物質(SVHC)の候補16物質の提案が08年6月30日に発表されました。(08年7月4日コラム参照)。今後パブリックコンサルテーションが行われ、10月末頃には認可対象候補物質が公表されることになっています。これらの物質が今後認可対象物質に指定される可能性があります。
 認可対象物質は、当初約1,500物質と言われていましたので、今後、認可対象候補物質、認可対象物質は追加されていくことになります。

II.REACH適用商品を輸入販売する際の注意点

日本の化学物質管理は、市場投入時には「化審法」による事前審査で規制が行われ、市場投入後の排出量・移動量の把握(PRTR)や物質情報管理(MSDS)については「化管法」による管理が行われています。化審法の施行令で、輸入禁止されている第一種特定化学物質を使用した成形品がありますが、基本的には「化審法」、「化管法」は化学物質が対象であり、REACH規則の物質、調剤が対象です。以下に化審法、化管法の概要は次の通りです。

1.化審法について
 化審法では、新規化学物質の事前審査制度と、化学物質の有害性、すなわち、難分解性、高蓄積性、人や動植物への毒性に着目して段階的な規制制度となっています。

(1)新規化学物質の事前審査審査
 日本国内で製造、輸入が行われたことがない新規化学物質については、製造または輸入の前に、事前に届出をして、下記の性状を有するかどうかの審査がなされ、その性状に従い、規制されます。
 i.分解性:自然的作用による化学的変化が生じるか?
 ii.蓄積性:生物の体内に蓄積されやすいか?
 iii人への長期毒性:継続的に摂取される場合に、人の健康を損なうおそれがあるか?
 iv生態毒性:動植物の生息若しくは生育に支障を及ぼすおそれがあるか?

ただし、次のi〜vに該当する場合は、事前届出を必要としないことになっています。
 i.「規制対象外」物質を輸入する場合
 ii.試験研究の場合
 iii.試薬の場合
 iv.環境汚染の生じる恐れがないものとして政令で定められている場合
 v.少量新規化学物質

化審法では製品中の規制化学物質は、物質と同様に扱われます。

(2)化学物質の性状による規制
 化学物質の性状が、難分解性、高蓄積性、人や動植物への毒性であるかに着目して、下記の分類で指定して、規制されます。

i.第一種特定化学物質
 現在、難分解性、高蓄積性および長期毒性または高次捕食動物への慢性毒性を有する16物質が指定されています。原則、製造、輸入が禁止されます。

ii.第二種特定化学物質
 現在、難分解性であり、長期毒性または生活環境動植物への長期毒性を有する23物質が指定されています。製造、輸入の予定および実績数量を把握し、環境の汚染により人の健康や生活環境動植物に被害が生じることを防止するため、製造または輸入を制限する措置が取られることがあります。

iii.第一種監視化学物質
 既存化学物質で難分解性を有しかつ高蓄積性がある物質と判明した既存化学物質していされ、製造・輸入数量の実績などを把握し、その後の評価の結果、人または高次捕食動物への長期毒性があると判明した場合には、第一種特定化学物質に指定されます。

iv.第二種監視化学物質
 旧法での指定化学物質で、高蓄積性は有さないが、難分解性であり、長期毒性の疑いのある化学物質が告示され、製造・輸入数量の実績等を把握されます。使用状況から、人の健康に被害を生ずるおそれがあると認められる場合は、第二種特定化学物質に指定されます。

v.第二種監視化学物質
 難分解性があり、動植物一般への毒性(生態毒性)のある化学物質が告示され、製造・輸入数量の実績などを把握されます。使用状況から、生活環境動植物の生息・生育に有害性が認められる場合は、第二種特定化学物質に指定されます。

上記に分類されない場合は、規制対象外です。

2.化管法について
 化管法の目的は、事業者による化学物質の自主的な管理の改善を促進し、環境の保全上の支障を未然に防止することにあります。化管法では、PRTR制度とMSDS制度の2つの制度が設けられています。

(1)PRTR制度(排出量・移動量の把握)
 PRTR制度では、指定された業種の事業者は、個別事業所ごとに化学物質の環境への排出量・移動量を把握し、都道府県経由で国(事業所管大臣)に届け出なければなりません。対象となる物質は、有害性・暴露性があると認められる第一種指定化学物質(354物質)です。また、第一種指定化学物質を1質量%以上(指定化学物質の中から指定された12の特定第一種指定化学物質についてはは0.1質量%以上)含有する製品も対象です。

(2)MSDS制度(物質情報の伝達)
 MSDS制度では、事業者間で対象化学物質およびそれらを含有する製品を取引する際に、その性状および取扱いに関する情報の提供を義務付けるものです。対象物質は第一種指定化学物質に加え、暴露性が低いと見込まれる第二種指定化学物質(81物質)です。対象製品は第一種指定化学物質または第二種化学物質もしくはそれらを1質量%以上(特定第一種指定化学物質は0.1質量%以上)含有する製品です。

なお、PRTR、MSDSには以下の5種類の製品は除外されています。
 i.対象化合物の含有率が1質量%未満の製品
 ii.金属板や管等の固形物(粉状や粒状は除く)
 iii.密封された状態で使用される製品
 iv.一般消費者用の製品
 v.再生資源

中小企業の方を対象として、海外ビジネスに関する質問を無料で受け付けています。
中小機構「中小企業国際化支援アドバイス

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


このページの先頭へ