ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2008年6月30日更新
Q.91 弊社は、中国に子会社(工場)をもつ調剤メーカーです。現在は日本の工場で製造したもののみヨーロッパへ輸出していますが、中国品もいずれ輸出する予定があり、中国の得意先で使用された調剤・成形品がヨーロッパに行っている可能性もあります。このような場合、REACH規則に基づき、登録する際に注意する点はありますでしょうか?

調剤中の物質の供給者の登録有無の観点から説明します。この場合、貴社の中国工場からEUに対する輸出については、日本国内からEUへの輸出する場合と変わりません。
 調剤に含まれている物質の登録が必要な場合、供給者(物質メーカー)で登録されているか確認することが必要です。

1.物質のメーカーが物質を登録している場合

  • 上流で登録していれば、貴社は登録する必要がなく、SDSで用途を確認します。
  • 用途が記載されていない場合には、メーカーに用途(調剤の供給先の用途も含めて)を連絡して、登録情報にその用途を追加しもらい、SDSで安全に使用するための情報を確認します。
  • SDSで供給者が反対する用途で使用される場合や用途情報が企業秘密で供給者に知られたくない場合で、EUの川下ユーザーが1t以上その物質を使用するときには、川下ユーザーには自ら安全性評価をする必要があることを知らせます。
  • 川下ユーザーには、SDSで登録番号を知らせることになります。

2.物質のメーカーが物質を登録していない場合

  • メーカーに登録の意思確認をします。登録してもらえるのであれば、上記の1と同様になります。
  • 登録の意思がない場合には、自社で登録することになります。
  • 日本品とは別に、中国品を中国の子会社の製品として販売・輸出されるのであれば、貴社と中国の子会社はそれぞれ別に登録する必要があります。唯一の代理人を任命して登録する場合は、川下ユーザーには唯一の代理人を任命して登録したことを知らせます。
  • 他方、中国品を貴社製品として販売・輸出し、貴社が登録する場合は、貴社が唯一の代理人を任命して登録することになります。この場合、登録トン数はEUに輸出される中国品と日本品の物質の合計になります。
  • 登録に際しては、川下ユーザーの用途を把握して、登録情報に入れます。
  • 登録トン数が10t以上になれば、CSRを作成し、SDSの附属書として暴露シナリオを提供することが必要になります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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