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HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

Q&A

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Q.88
REACH規則では、供給先の企業が管理基準を満たせない場合は、供給してはならないと聞きました。この根拠はどのようなことによりますか?供給者としては、どのようにすればいいでしょうか?

A.88

REACH規則は、EC条約第174条の「環境政策の予防原則」の条項に基づいて制定されており、第1条第3項には以下の条文があります。

「製造者、輸入者及び川下使用者が、人の健康又は環境に悪影響を及ぼさない物質を製造、上市又は使用することを確実にするとの原則に基づいている。予防原則が、本規定を支持する。」(環境省訳)

REACH規則では従来の化学物質管理法律と異なり以下の諸点が新たに導入されています。

  • これまで政府が実施していたリスク評価や安全性の保証責任を産業界に移行する
  • 「既存化学物質」と「新規化学物質」の区分を廃止する
  • 川下企業にも安全性評価の責任を負わせる
  • 有害化学物質の情報はサプライチェーン全体に伝達する
  • 利用が可能であれば、より危険性の少ない物質への代替を省令する。
    (「図解 REACH規則と企業の対応」、REACH研究会編著、日刊工業新聞社刊、P10)

REACH規則においては、第37条で「川下使用者の化学物質安全評価及びリスク軽減措置の特定、適用、推奨義務」が規定されています。

この条文における川下使用者の義務としてはおおまかに2つに大別されます。

1. 川下使用者の上流への情報伝達義務

  • 川下使用者は登録の助けとなる情報を提供することができる(第37条1項)
  • 物質そのもの又は調剤に含まれる物質を供給する製造者、輸入者等に対し、ある使用を特定された使用にするために一般的な使用説明を、書面(紙面又は電子的に) 知らせる権利を有する。

ある用途を知らせる場合、川下使用者は物質を供給した製造者、輸入者等の化学物質安全性評価における用途に関する暴露シナリオ、又は必要に応じて用途・暴露区分を作成できるよう十分な情報を提供しなければならない。(第37条2項)

2. 川下使用者による化学物質安全性評価、リスク管理措置の実施、推奨など

  • 物質そのもの又は調剤に含まれる物質の川下使用者は、安全性データシートで通知された暴露シナリオ又は必要に応じて用途・暴露区分に記述する条件以外のあらゆる用途に関して、又は供給者が推奨しない用途について、付属書XIIに基づいて、化学品安全性報告書を作成しなければならない(第37条4項)
  • 以下のいずれかにおいて特定されたリスクを管理するため、適切な措置を特定し、適用し、かつ適当であれば推奨しなければならない(第37条5項)
    • 提供を受けた安全性データシート
    • その者自身の化学物質安全性評価
    • 第32条に従って提供を受けたリスク管理措置に関する情報
  • 年間総量が1t未満の使用量であることを理由として物質又は調剤の安全性報告書を作成していない場合、当該川下使用者はその物質の用途を考慮し、かつ人の健康と環境へのリスクが十分に管理されることを確実にするために必要とされるリスク管理措置を特定し、適用するものとする。必要ならば、その川下使用者が作成する安全性データシートにその情報が含まれなければならない。(第37条6項)
  • 川下使用者は、化学物質安全性報告書を最新状態にし、利用できる状態に保たなければならない。(第37条7項)

以上のように川下使用者には、REACH規則におけるサプライチェーンにおいて、上流に対する登録支援のためや自分の用途に関する情報などの伝達義務や自らの条件で使用する場合の化学物質安全性評価の実施、適切なリスク管理を行い、適切であれば下流に対し推奨するなどの重要な義務があります。

それらの川下使用者の義務を果たすだけの管理能力が満たされない場合は、サプライチェーン上流のから信頼が得られず、物質供給を止められることにもなりかねません。供給者としては、川下使用者の管理レベルを評価し、場合によってはその至らぬ部分を指導することも必要でしょう。それでも、管理状態が改善できず、化学物質による人の健康や環境への影響へのおそれが見込める場合は、物質供給停止もやむを得ぬかもしれません。

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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