ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2008年6月30日更新
Q.64 当社が製造した製品を他社が卸販売し、別の会社がEUに上市する場合、REACH規則上は、誰に登録の義務があるのでしょうか。

REACHは「化学物質の登録、評価、認可、および制限に関する規則」で、年間1t以上の物質そのものや調剤および成形品に含まれる物質をEU域内で製造し、または輸入する事業者に登録の義務を課したEUが制定した規則です。

規則では、登録者とは物質について登録を提出する物質の製造者もしくは輸入者、または成形品の生産者もしくは輸入者をいう、となっています。 製造者は EU域内で物質を製造するEU内に所在する自然人または法人と定義されており、輸入者とは輸入に責任をもつEU内に所在する自然人または法人と定義され、輸入は上市とみなすとなっています。

EU域外の製造者、調剤製造者、成形品製造者の場合は、EU域内の輸入者が登録義務を果たすためにEUを拠点とする「唯一の代理人」を双方の合意の上で任命することができることになっています。

EU域内の輸入者は物質の製造者と同じ義務を負い、「唯一の代理人」は輸入者のREACH規則の法的責任を引き継ぐことになっています。

つまり域内製造者、輸入者、唯一の代理人の三者はすべて同等の責任を負うことになります。「唯一の代理人」はREACH規則に基づく輸入者のそのほかの義務もすべて順守することになっており、その中には<物質の実際的な取り扱いおよび物質関連情報の面で十分な経歴を有する、輸入量および販売先顧客に関する最新の情報を維持する、31条で言及している安全性データシートの最新のものの提供に関する情報を有する> ことが含まれています。「唯一の代理人」がもし従来からある輸入者から指名された場合であっても、規則の下で上記のようにすべての責任と義務が伴う点が異なります。

以上のREACH関連情報は環境省のHPから保健・化学物質対策、国際的動向とわが国の取組、化学物質をめぐる国際的潮流、と辿って検索できます。また「唯一の代理人」についてはJ-Net21の「ここが知りたいRoHS指令」のQ&A60とコラムに詳細な説明があります。このQ&Aは化学物質国際対応ネットワーク第1回セミナーを参考にしました。

以上から解釈されるようにご質問にある当社(日本国内の製造者)がEU域内に「唯一の代理人」を指名して登録を委託し、以降EUの輸入事業者を含む川下に流通することになります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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