ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2008年6月30日更新
Q.61 ELINCS届出物質の毒性試験を要する場合は、登録開始前の現時点で進めるべきでしょうか?REACH登録になったときに試験データはそのまま有効でしょうか?やり直しや追加試験の可能性はないのでしょうか?

新規物質の登録は次のようになります。

新規物質は現在では指令67/548/EECによる届出義務があり、届出するとELINCS(欧州既存商業化学物質リスト)に記載されます。
 2008年6月1日から新規物質(非段階的導入物質)はREACH規則により登録する義務が生じます。
 移行措置として、REACH規則第24条では指令67/548/EECによる届出者は、登録者とされ、2008年12月1日までに登録番号が割り当てられます。
 ただし、トン数帯が変わる場合は第10条、第12条に従って追加情報が要求されます。

指令67/548/EECの新規物質の届出は、2種類3類型に分かれます。

1. 完全届出

  • A:1事業者あたりの上市量が年間1t以上、累積5t以上
    試験データは、指令67/548/EECの付属書VIIAが要求されます。

さらに、指令67/548/EEC第7条2項により、上市量が年間10t以上、100t以上、1,000t以上など増加すると、付属書VIIIによる追加データが要求されます。

2. 少量届出

  • B:1事業者当たりの上市量が年間1t未満、累積5t未満
    試験データは、指令67/548/EECの付属書VIIBが要求されます。
  • C:1事業者当たりの上市量が年間10kg以上100kg未満、累積500kg未満
    試験データは、指令67/548/EECの付属書VIICが要求されます。

試験項目の詳細は割愛しますが、付属書VIIAでは次の項目となっています。

  • 物質のアイデンティティ
  • 物質に関する情報
  • 物質の物理化学的性質
  • 毒性試験
  • 生態毒性試験
  • 物質を無害化する可能性

付属書VIICでは、付属書VIIAと比較して項目が割愛され、同じ項目で詳細項目は軽減されています。

  • 物質のアイデンティティ
  • 物質に関する情報
  • 物質の物理化学的性質
  • 毒性試験

指令67/548/EECによる届出者は、登録者になりますが、少量届出者は1tを超える場合は、REACH規則第10条、第12条の登録要件を満たす義務があり、追加情報を提出しなくてはなりません。
 完全届出者の場合も、トン数帯が変わる場合は同様な義務が生じます。

指令67/548/EECで登録するか、REACH規則で登録するかは、上記の条件を踏まえてご検討ください。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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