ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2008年6月30日更新
Q.52 REACH発効後11年間で30,000の段階的導入物質が登録されるとの観測がありますが、これと従来から言われている既存化学物質(1981年までに上市の100,106物質)+新規物質(1981年以降生産の4,300物質)とのギャップは何でしょうか?

REACH規則では、既存化学物質として段階的な登録が認められている物質があります。その主なものは、欧州既存商業化学物質(EINECS:European Inventory of Existing Chemicals)として約10万種の物質がリストされています。このリストには、原則として1971年1月1日から1981年9月18日の間にEU共同体市場に上市されていたと報告された化学物質が収載されています。現在、EINECSは凍結されており、追加や削除は認められていません(EINECSは、EU共同体の公式ジャーナルに掲載されています。また、ECBのWEBサイトから閲覧できます)。

REACH規則では、既存、新規を問わず、原則として年間1t以上の製造量、輸入量の化学物質については、その製造者、輸入者に対して登録を義務付けています。

2007年2月に発行された「Question and Anser on REACH」によりますと、EU委員会では、既存化学物質として、EU共同体市場に上市されている年間生産量または輸入量が1t以上の化学物質は3万と見積もっています。この見積は産業界の団体からも支持されています。REACH規則では、既存化学物質は予備登録を行うことにより、段階的登録が採用されており、最長で規則発効後11年(2018年5月31日)までの延長が認められています。

以上のように、EINECSリスト収載化学物質は約10万種ですが、年間1t以上の製造量または輸入量でREACH規則に従い登録対象となる物質数は、3 万種と推測されており、残りの7万種の物質は1t未満の製造、輸入量で登録義務のない物質、もしくは今後上市の見込みのない物質であろうと思われます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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