ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2008年6月30日更新
Q.50 弊社は、プラスチック加工装置をEU域内へ輸出しています。加工時には、熱によるガスの発生がありますが、これらのものは意図的放出に該当しますでしょうか。

ご貴社のプラスチック加工装置はREACH規則で定義されている成形品に該当いたします。REACH規則では、成形品に関して、以下の条件に該当する場合に登録あるいは届出の義務があります。

1.登録の義務

成形品が以下の2つの条件の両方を満たす場合は、成形品中のその物質を登録する必要があります。

  • 成形品中に含まれる物質の製造量または輸入量が年間1t以上。
  • 成形品に含まれるその物質が通常または当然予想される使用条件で放出が意図されている(例えば、フェルトペンからのインクの放出やガラスクリーナーからの洗浄剤の放出等は成形品中の物質の意図的放出に該当します)。

2.届出の義務

成形品が以下の2つの条件の両方に該当する場合には届出の義務があります。

  • 成形品中に含まれる高懸念物質 (SVHC)の製造量または輸入量が年間1t以上
  • 高懸念物質 (SVHC)の 成形品中に 0.1重量%を超えて含まれる

成形品からの意図的放出とは、上記の例にも示しますとおり、通常または当然予見できる使用において、当該成形品 (ご質問の場合は、プラスチック加工装置) から物質が放出されるかどうかによります。プラスチック加工装置から、上記に該当する放出がなければ、登録の義務はありません。

ご質問のプラスチック加工中の加熱による付随的に発生するガスについては、プラスチック加工装置、すなわち、REACH規則の成形品からの意図的放出には該当せず、附属書Vにおいて登録が免除されています。

なお、加工するプラスチックそのものは登録が免除されていますが、プラスチック中の2重量%以上のモノマー成分にについては、登録が必要です。

ご参考までに記載しますが、REACH規則においては、登録の義務を負うのは、EU域内の製造者または輸入者です。仮に、貴社のプラスチック加工装置に含有される物質について登録の必要があるとすれば、貴社のプラスチック加工装置のEU域内の輸入者かあるいは、貴社が契約を交わして委任した唯一の代理人のどちらかになります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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