ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2008年6月30日更新
Q.37 弊社では、メーカー(A社)製の物質Xと、弊社製の物質Yを用いて調剤(X-Y)を製造しEUに輸出しています。A社はXをEUに輸出していません。このような場合、弊社はREACH規則の予備登録・登録はどのようにすればよいでしょうか?

REACH規則では、予備登録・登録ができるのは、EU域内の製造者、輸入者かEU域外の製造者が指名する唯一の代理人となっています。

REACH規則第8条のEU域外の製造者の唯一の代理人の規定によりますと、物質そのもの、調剤中の物質、成形品中の物質の製造者、調剤の調製者、成形品の製造者は相互の合意によってEU域内の者を、唯一の代理人に指名できるとしています。

まず、A社製の物質Xについて説明します。

上記の唯一の代理人によれば、物質を直接輸出していなくても調剤に使われる物質の製造者は、唯一の代理人を使って予備登録・登録をすることができると解釈できます。すなわち、A社の唯一の代理人が物質Xを登録するのであれば、貴社の調剤の輸入者はA社の唯一の代理人の川下ユーザーに位置付けることによって、予備登録・登録が不要になります。

他方、ご質問では、A社は物質Xを輸出していないとのことですが、仮に輸出していて、輸出先(EUの輸入者)が登録している場合を考えます。この場合は、貴社の輸出先は、物質Xについては、A社の輸出先の川下ユーザーではありませんので、貴社の唯一の代理人か輸出先(輸入者)によって予備登録・登録をする必要があります。

一方、A社が予備登録・登録の手続きをしない場合について考えます。このときには、物質X、Yともに、貴社が唯一の代理人を使うか、貴社の輸出先(輸入者)により登録する必要があります。

貴社が唯一の代理人を使って登録するとしますと、貴社の調剤を使用する国内の顧客がEUに輸出する場合、貴社の唯一の代理人の川下ユーザーとなり、登録義務がなくなります。貴社にとっては、国内でのビジネスチャンスが広がるメリットが出てきます。他方、貴社の輸出先が予備登録・登録する場合は、国内の顧客がEUに輸出するときには、予備登録・登録の手続きをする必要があります。

なお、登録書類には、物質の使用の情報も含めなければなりません。A社がXを登録する場合には、貴社からその使用についての情報を提供し、登録してもらう必要があります。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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