ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2008年6月30日更新
Q.26 1t以下の新規物質届出における少量届出制度は、REACH発効後も現行通りですか?または、届出の必要はなくなるのですか?

ご質問の新規化学物質の届出義務はREACH発効後も2008年6月1日までは「危険な物質の分類・包装・表示に関する指令(67/548/EEC)の第7次修正指令(92/32/EEC)」の規定に基づき存続します。その規定の中で、「少量届出」は一事業者あたりの年間生産量が1t未満かつ累積5t未満の場合に、生産量、用途、毒性試験データの一部を上市の30日前までに提出する必要があります。

2008年6月1日以降は「危険な物質の分類・包装・表示に関する指令(67/548/EEC)の第7次修正指令(92/32/EEC)」は削除され、 REACHに統合されます。つまり、2008年6月1日以降は、REACH規則が適用となりますので、1tン未満の新規化学物質の登録義務は免除されます。
REACH規則は化学物質による人および環境への影響の未然防止という目的ともう1つほかの目的があります。それは、EUの化学産業の国際競争力強化であり、これが上記のREACHで1t未満の物質が登録からの免除措置につながったものと思われます。しかし、その物質が高懸念物質である場合、1t未満であっても認可、制限の対象になります。高懸念物質の対象は以下の通りで、今後具体的な物質リストが作成されることになっています。

  1. 一定以上の発がん性物質、変異原性物質、生殖毒性物質。
  2. 残留性、蓄積性、毒性を有する物質。
  3. 残留性および蓄積性が極めて高い物質。
  4. 上記以外の化学物質で、内分泌かく乱性をもっており、人の健康や環境に深刻な影響を与えそうなもの。

認可は当該物質の用途ごとに、代替物質や技術の検討、社会的・経済的便益がリスクを上回ることの証明、適切なリスク管理の有無などの点で欧州化学品庁が評価を行います。また、認可を受けた事業者、川下ユーザーはその認可番号を記載する必要があります。

化学品庁の評価の結果、非常に高いリスクがあり、社会的・経済的便益を考慮しても容認できないと判断されると、特定製品への使用禁止、消費者の使用禁止、全面禁止などの制限が規定されます。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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