ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

Q
2008年6月30日更新
Q.13 REACH規制では予備登録制度が設けられていますが、予備登録をした場合としなかった場合の登録義務者からみた場合の対応の違いや利害などについて教えてください。

予備登録とは、REACH規則を既存の化学物質へ適用するための移行規定です。2008年6月1日から12月1日までの6ヵ月間に届ければ、登録期限に猶予が与えられる制度です。予備登録できる化学物質は段階的導入物質(phase-in-substance)と呼ばれるものになります。

REACHにおいては、化学物質は非段階的導入物質(non- phase-in-substance)と段階的導入物質(phase-in-substance)の2種類に分けられます。非段階的導入物質(non- phase-in-substance)は、REACHの発効以前に製造・上市されていなかったものを表わし、段階的導入物質(phase-in-substance)は、EINECS(欧州既存商業化学物質インベントリー)にリスト化されている物質、欧州共同体内で過去15年間に一度は製造されたが上市されなかった物質、1981年9月18日から1993年10月31日の間に上市された67/548/EECにおいてノーロンガーポリマー(no-longer-polymers)と称される物質です。

予備登録をすることによって、段階的導入物質の登録の期限は、当該物質の生産量(輸入量)によって、2010年11月、2013年5月、2018年5月という3段階になります。生産量(輸入量)と登録期限の関係は以下のとおりです。

  1. 生産量(輸入量)が年間1,000t以上のもの、100t以上のR50/53物質、1t以上のCMR物質
    →2010年11月30日
  2. 生産量(輸入量)が年間100t以上1,000t未満のもの
    →2013年5月31日
  3. 生産量(輸入量)が年間1t以上100t未満のもの
    →2018年5月31日

予備登録は、生産販売実績のある化学物質は段階的に登録するという移行措置が認められることです。予備登録をすることによって、移行期間の便益を享受できるとも言えます。

予備登録しない場合や非段階的導入物質の場合には、製造・輸入前に登録することが要求されます。登録に当たっては、同一物質がすでに登録されているかどうかを照会しなければなりません。12年以内に登録されていますと、データは共有されます。登録されていない場合には、登録に必要な登録一式文書(registration dossier)を用意する必要があります。

登録申請を申請してから3週間以内に登録書類の完全性がチェックされ、不備がなければ3週間以降に製造・輸入ができることになっています(21条)。

本質問に関連して、Q&A410およびコラム「REACH規則の予備登録は何をするのか?」もご参照ください。

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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