本文とサイドメニューへジャンプするためのナビゲーションスキップです。

スタートアップガイド

J-Net21 中小企業ビジネス支援サイト

  • J-Net21とは
  • スタートアップガイド
中小機構
  • メルマガ登録
  • RSS一覧
  • お問い合わせ

HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

Q&A

REACH検索

Q.2
当社は、アルミナ原料などを業者から購入し、それを粉砕・調合して素地を作り、焼成してセラミックスとします。セラミックスに金具を付けて、めっき加工などを加えて製品とします。REACHに対して、どの段階でどのようなことをすればよいのか具体的に教えてください。

A.2

アルミナなどの材料が物質、焼成前の練り合わせたものが混合物(調剤)、焼成後は成形品の扱いになります。

REACH規制では、物質や調剤中の物質の登録が必要です。調剤や成形品そのものは登録の対象外です。成形品については、ある条件を満足する場合、登録又は届出が必要です。

貴社が出荷される製品が、ご質問に記載の、金具を付けたセラミック製品であるとして説明します。

REACH規則で、成形品に対する義務は、次の登録と届出の2種類があります。

1.登録の義務

以下の2つの条件を満たす場合に登録が必要です。(第7条1項)

  • 成形品中の物質が製造者または輸入者当たり合計して年間1tを超える量で存在する。
  • 成形品中の物質が通常のまたは当然予想される使用条件で、意図的に放出される。

b. の条件にある意図的放出とみなされる場合は、成形品の最終的な使用機能のために物質の放出がなくてはならない場合、もしくは物質の放出がないと成形品の機能が十分に発揮できない場合(例:フェルトペンからのインクの放出、ガラスクリーニングワイパーからの洗剤の放出など)、また、物質の放出が成形品の最終機能に直結しない付加価値をもたらす場合(例:匂いつき消しゴムからの匂いの放出)です。

貴社製品がどのようなものか分かりませんが、ご質問のセラミック製品から物質が放出しないと理解しますので、登録義務はないと考えます。

2.届出の義務

届出は、以下の2つの条件を満たす場合に必要となります。(第7条2項)

  • 成形品中の高懸念物質が製造者または輸入者あたり合計して年間1tを超える量で存在する。
  • 成形品中に存在する高懸念物質(SVHC)の濃度が0.1wt%を超えている。

届出対象となる高懸念物質については、2008年5月末時点では、まだ発表されていません。2008年秋から2009年初めには公表されるとされています。

濃度については、その製品重量全体を分母にして算出することになっています。これについては、一部のEU加盟国から異議が出されています。異議が通れば、高懸念物質を含有する、分解できる単位の重量、あるいはRoHS指令と同じく均質物質の重量となる可能性があり注意が必要です。
 また、トン数計算は、1品種中に含まれる高懸念物質だけではなく、貴社が輸出されます全製品中に含まれる高懸念物質の総量になりますのでご注意ください。

なお、当該の高懸念物質が、貴社の用途ですでに登録されている場合は、届出の必要はありません。

b. の条件に当てはまる高懸念物質(SVHC)を成形品中に0.1wt%を超えて含む場合、川下企業に対して成形品を安全に使用できることが認められるだけの十分な情報を提供することが義務付けられました。また、消費者から要求があった場合は、成形品の安全を認めるのに十分な情報(少なくとも物質名を含む)を、45日以内に無償で提供しなければなりません。

REACH規則では、原材料メーカーだけにすべてのリスクを求めるのではなく、川下ユーザーによる化学安全性アセスメントおよびリスク低減措置を適用し推奨する義務を求めています。
 化学物質安全データシートで知らされた暴露シナリオによる条件以外の使用に対しては、Annex XIIに従った化学物質安全性報告書の作成が求められます。

特定されたリスクの適切な管理と適切な措置の特定と適用および適切な場合の推奨は以下の通りです。

  • 提供された化学物質安全データシート
  • 川下ユーザー自身による化学安全性アセスメント
  • 川下ユーザーの化学物質の用途等についてのデータ提供

川下ユーザーに要求されるのは、次のような点です。

1.化学安全性アセスメントおよびリスク低減措置を適用し推奨する義務(第37条)

  • 川下ユーザーは、化学物質安全データシートで知らされた暴露シナリオによる条件以外の使用に対してAnnex XIIに従った化学物質安全性報告書を作成しなくてはならない。
  • 川下ユーザーは次項で特定されたリスクを適切に管理し、適切な措置の特定と適用を行い、適切な場合は推奨しなくてはならない。
    • 提供された化学物質安全データシート
    • 川下ユーザー自身による化学安全性アセスメント
  • 川下ユーザーはその化学安全性報告書を利用できるようにし、常に最新の状態に保持しなくてはならない。

2.川下ユーザーが情報を報告する義務(第38条)

上流のサプライチェーン内行為者は使用開始前に、川下ユーザーに暴露シナリオを含む安全データシートを伝達する義務があります。

川下ユーザーがその物質の暴露シナリオによる条件外で使用する場合は、次項の情報を政府機関に報告しなくてはなりません。

  • 川下ユーザーのアイデンティティと詳細な連絡先
  • 可能な場合は第20条(政府機関の義務)による登録番号
  • Annex VI section2による物質のアイデンティティ など

ただし、1t以下未満で使用する場合を除きます。

3.認可の一般条項(第56条)

その物質がAnnex XIVに含まれる場合は、次項を除いて製造者、輸入者または川下ユーザーは、その物質は使用するために上市、または使用してはならない、とされています。

  • 第60条〜第64条で認可されている、または
  • 第58条(2)でAnnex XIVの認可要件から免除されている、または
  • 第58条(1)(c)(i)による日付に達していない、など

川下ユーザーは、サプライチェーンの上流の行為者に与えられた認可条件で使用している場合は、上記に規定されたクライテリアを満たす物質を使用することができる。

前パラグラフは、1年1t以内で科学的研究開発または製品とプロセス指向研究開発のための物質の使用には適用されないものとする。

前パラグラフは次項のDirectiveによる使用は適用除外となっています。

  • Directive 91/441/EEC 植物保護製品への使用
  • Directive 98/8/EC 殺菌剤への使用
  • Regulation (EEC) No 2309/93、 Directives 2001/82/ECおよび 2001/83/EC 人または動物の用医薬品への使用
  • Directive 89/107/EEC 食品添加物への使用 など

4.Annex XIVに含めるべき物質(第57条)

以下のようにされています。

  • Directive 67/548/EECによるカテゴリー1またはカテゴリー2の発がん性分類の物質
  • Directive 67/548/EECによるカテゴリー1またはカテゴリー2の変異原性分類の物質
  • Directive 67/548/EECによるカテゴリー1またはカテゴリー2の生殖性分類の物質
  • Annex XIIIの基準による難分解性、生物蓄積性および毒性物質
  • Annex XIIIの基準による極めて難分解で生物蓄積性が高い物質
  • 内分泌撹乱性をもつ物質、難分解性、生物蓄積性、毒性、極めて難分解で高生物蓄積性でd.、e.の基準を満たさないが、第59条の手続きでa.〜e.と同等の重篤な不可逆的影響を及ぼすことが特定された物質

したがって、上記の規則から、量の確認は当然として、ユーザーとして次がポイントになります。

  • 上流に使用目的を文書で簡潔に知らせる。

ユーザーとしては、下の手順になると思われます。

  • 材料の暴露シナリオの入手
  • 材料のハザード情報を入手
  • リスク評価を入手
  • 自社工程の暴露シナリオを作成する
  • 材料の暴露シナリオと自社暴露シナリオの整合性確認
  • 差異を上流に伝えてリスク評価をしてもらう

中小企業の方を対象として、海外ビジネスに関する質問を無料で受け付けています。
中小機構「中小企業国際化支援アドバイス

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


このページの先頭へ