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HOME > 経営をよくする > ここが知りたいREACH規則

ここが知りたい REACH規則

コラム

REACH検索

15.03.06

2014年12月にSVHC(candidate list)や制限に関する動きがありました。これらの情報を取りまとめて紹介します。

1.SVHCの追加について

2014年9月1日から10月16日まで意見募集が行われていましたSVHC(candidate listに収載)候補の10物質のうち6物質がcandidate listに収載され、2014年12月17日に公示されています。
 表1にこれらの物質をまとめました。その結果、candidate listに収載された物質は161物質となります。

また、生殖毒性がある理由でcandidate listに収載されていたDEHPについて追加の懸念理由として「人の健康と環境に深刻な懸念」があるとして提案されていましたが、「環境に深刻な懸念」の収載理由の更新が行われています(表2)。

表1:2014年12月17日candidate list収載SVHC
物質名 EC番号 提案国 提案理由 主な用途
1 フッ化カドミウム 232-222-0 Sweden 発がん性;
変異原性;
生殖毒性;
ヒトの健康に悪影響の
懸念がある
ガラス、ソラーセル、
合金等
2 硫酸カドミウム 233-331-6 Sweden 発がん性;
変異原性;
生殖毒性;
ヒトの健康に悪影響の
懸念がある
無期カドミウム化合物の原料、金属表面処理材
3 2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ジ-ブチルフェノール
(UV-320)
223-346-6 Germany PBT;
vPvB
紫外線吸収剤
4 2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4,6-ジ-tert-ペンチルフェノール(UV-328) 247-384-8 Germany PBT;
vPvB
紫外線吸収剤
5 DOTE* 239-622-4 Austria 生殖毒性 PVCの熱安定剤
6 DOTEとMOTEからなる反応物* Austria 生殖毒性 PVCの熱安定剤

*DOTE:2-ethylhexyl 10-ethyl-4,4-dioctyl-7-oxo-8-oxa-3,5-dithia-4-stannatetradecanoate
*MOTE:2-ethylhexyl 10-ethyl-4-[[2-[(2-ethylhexyl)oxy]-2-oxoethyl]thio]- 4-octyl-7-oxo-8-oxa-3,5-dithia-4-stannatetradecanoate

表2:2014年12月17日公示のcandidate listに収載済み物質の収載理由の追加
物質名 EC番号 提案国 提案理由 主な用途
1 フタル酸ビス2-エチルヘキシル(DEHP) 204-211-0 Denmark 環境へ深刻な影響の懸念がある 可塑剤

他方、同時に「人の健康と環境に深刻な懸念」があるとして提案されていましたフタル酸ベンジルブチル、フタル酸イソブチル、フタル酸ジブチルの3種のフタル酸エステルについては、懸念理由の追加は行われませんでした(表3、2014年9月24日付けコラム参照)。

表3:懸念理由の追加が行われなかったフタル酸エステル類
物質名 EC番号 提案国 提案理由 主な用途
1 フタル酸ベンジルブチル(BBP) 201-622-7 Denmark ヒトの健康と環境へ深刻な影響
の懸念がある
可塑剤
2 フタル酸ジイソブチル(DIBP) 201-553-2 Denmark ヒトの健康と環境へ深刻な影響
の懸念がある
可塑剤
3 フタル酸ジブチル(DBP) 201-557-4 Denmark ヒトの健康と環境へ深刻な影響
の懸念がある
可塑剤

また、2015年2月28日現在、表4に示す2物質がSVHCのRegistry of Intentionに収載されています。#1のフタル酸エステルは、すでに収載されている多くのフタル酸エステルを包含することになります1)

表4:Registry of Intention(SVHC)
物質名 EC No. CAS No. 提案国 提案理由
1 1,2-ベンゼンジカルボン酸、
ジC6~10アルキルエステル
271-094-0 68515-51-5 Sweden CMR
2 Karanal* 413-720-9 (117933-89-8)* Netherlands PBT

*ネット検索では物質名は「2-(2,4-Dimethyl-3-cyclohexenyl)-5-methyl-5-(1-methylpropyl)-1,3-dioxane」。REACH登録では多成分物質。

ちなみに、これまでにSVHCに収載されているフタル酸エステル化合物を表5にまとめました(2014年2月17日付けコラムに2014年6月16日の収載データを追加)。

表5:すでにcandidate listに収載されているフタル酸エステル類
物質名 EC# CAS# candidate list
収載日
1 フタル酸ジブチル(DBP) 201-557-4 84-74-2 2008/10/28
2 フタル酸ジイソブチル(DIBP) 201-553-2 84-69-5 2010/1/13
3 フタル酸ジペンチル(DPP) 205-017-9 131-18-0 2013/6/20
4 フタル酸 n-ペンチルイソペンチル(PIPP) 776297-69-9 2012/12/19
5 フタル酸ジペンチル(DIPP) 210-088-4 605-50-5 2012/12/19
6 1,2-ベンゼンジカルボン酸
ジペンチルエステル(分岐、直鎖)
284-032-2 84777-06-0 2012/12/19
7 フタル酸ベンジルブチル(BBP) 201-622-7 85-68-7 2008/10/28
8 フタル酸ジへキシル(DHP) 201-559-5 84-75-3 2013/12/16
9 1,2-ベンゼンジカルボン酸
ジC6~8分岐アルキルエステル(C7リッチ)
276-158-1 71888-89-6 2011/6/20
10 フタル酸ビス(2-エチルへキシル(DEHP) 204-211-0 117-81-7 2008/10/28
11 1,2-ベンゼンジカルボン酸
ジC7~11分岐および直鎖アルキルエステル
271-084-6 68515-42-4 2011/6/20
12 1,2-ベンゼンジカルボン酸
ジへキシルエステル、分岐および直鎖
271-093-5 68515-50-4 2014/06/16
2.制限物質について

2014年12月17日にパーフロロオクタン酸およびこの類縁物質の制限提案に関する意見募集を開始する旨の発表がありました。意見募集は2014年12月17日から2015年6月17日まで行われています。制限案の概要を表6にまとめました2)
 パーフロロオクタン酸とパーフロロオクタン酸アンモニウムはSVHCとして2013年6月20日にcandidate listに収載されています。今回の制限案では、これらのパーフロロオクタン酸の類縁物質を含めて広く制限する提案となっています。

表6:PFOAおよび類縁物質の制限案の概要
物質名 EC番号 (CAS番号) 提案国 募集期限 制限の概要
1 ・パーフロロオクタン酸(CAS 335-67-1, EC 206-397-9)およびその塩

・構造単位としてC7F15-基(パーフロロヘプチル基、直鎖および分岐)を有する誘導体。ただし、C7F15-Xで、X=F,Cl,Brは除外)

・構造単位としてC8F17-基(パーフロロオクチル基、直鎖および分岐)を有する誘導体。ただし、C7F15-Xで、X=F,Cl,Br、あるいは、C8F17-SO2X、C8F17-C(=O)OH、あるいは、C8F17-CF2-X'(X'は,塩を含むあらゆるグループを除く)を除外
Germany
Norway
2014/12/17

2015/6/17
物質そのもの、2ppb以上含有する混合物の製造、上市の禁止。2ppb以上含有する成形品の制限

なお、類似物質のPFOSについては、POP's条約で規制物質となりましたことから、REACH規則では附属書XVIIで制限されていましたが、これからはすでに削除され、POPs規制で制限されています。日本においても化審法で規制措置が取られています。

1)http://echa.europa.eu/web/guest/registry-of-current-svhc-intentions
2)http://echa.europa.eu/view-article/-/journal_content/title/echa-e-news-17-december-2014
  http://echa.europa.eu/web/guest/restrictions-under-consideration

(林 譲)

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。


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