ここが知りたいREACH規則

ここが知りたいREACH規則

EUの化学物質関連規則を統合するREACH規則について紹介

2017.09.22

台湾「新化学物質及び既存化学物質資料登録弁法」修正草案が公表されました

台湾における化学物質登録制度としては、職業安全衛生法に基づく「新化学物質登記管理弁法」1)(労働部所管;以下MOL)と毒性化学物質管理法に基づく「新化学物質及び既存化学物質資料登録弁法」2)(環境保護署所管;以下EPA)があります。
 両者には、新化学物質の登録に際して要求される情報や秘密保護期間等に関して相違する部分がありました。環境保護署は、二者の整合を図るために「新化学物質及び既存化学物質資料登録弁法」を修正する草案3)4)を2017年9月14日付で公告し、9月19日に行政院公報で発表されました。11月20日迄意見募集が行われています。

今回のコラムでは、修正草案の主な内容を紹介します。

1. MOLとEPAでの新化学物質の登録提出情報の整合について(修正草案第5~8条)

年間10トン以上の新化学物質の標準登録で提出しなければならない情報を、MOLの要求情報に合わせています。既存化学物質の提出情報も同じく増えることになります。

2. 2016年4月1日以降の第一段階登録について(修正草案第16条)

2016年4月1日以降に初めて製造・輸入される既存化学物質が100kgになれば、第一段階の登録が必要ですが、これまでその期限は「中央主管機関が指定する日迄」となっていましたが、「6か月以内」と期限が明記されました。また、100kg未満であっても第一段階の登録をしてもよいことになっています。

3. CBIの保護期間について(修正草案第22条)

現行のCBIの保護期間は登録類型により下表のようになっています。

表1:現行のCBI保護期間
登録類型 保護期間
標準登録 5年
簡易登録、少量登録 2年

修正草案では下表の通りです。

表2:修正草案でのCBI保護期間
登録類型 保護期間
既存化学第一段階登録
標準登録
低懸念ポリマーの少量登録
5年
簡易登録、少量登録 2年

すなわち、低懸念ポリマーは、提出しなければならない情報が少ない少量登録が可能で、現行ではCBIの保護期間が2年となっていますがが、これを標準登録と同じ5年にするものです。
 なお、保護期間は、終了3か月前までに申請すれば、延長が可能です。保護期間は最長15年です。

4. 年間製造輸入量の報告制度の導入(修正草案第25条)

2019年以降、登録新規化学物質・既存化学物質について、前年の製造・輸入実績を3月1日から6月30日までに報告する制度が導入されます。すなわち、2018年から実績の集計が必要になります。

5. 審査日数について(修正草案第26条)

現行、低懸念ポリマーの事前審査、新化学物質の少量登録および既存化学物質第一段階登録の審査期間は7工数日ですが、これに加えてCBIの保護申請の審査期間も7工数日と明確になります。
 また、これから始まる既存化学物質の標準登録の審査期間は90工数日になります。

6. 審査結果への異議申し立て(修正草案第31条)

登録や申請の審査結果に異議がある場合は、審査結果後30日以内に理由を書面で提出することが出来るようになります。

(林 譲)

参考資料
1)http://law.moj.gov.tw/LawClass/LawContent.aspx?PCODE=N0060069
  http://ehs.epa.gov.tw/Data/Upload/Announcement/2015313_ec0f0da6.pdf
2)https://oaout.epa.gov.tw/law/LawContent.aspx?id=GL005417
3)https://oaout.epa.gov.tw/law/NewsContent.aspx?id=565
4)https://tcscachemreg.epa.gov.tw/Epareg/content/login/NewsDetail.aspx?enc=D6998F7C5E0FD0B2

当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

情報提供:一般法人 東京都中小企業診断士協会

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