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ここが知りたい REACH規則

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17.09.15

新規9物質のSVHCへの特定のパブリックコンサルテーション

9月6日のECHA Weekly1)に掲題、SVHC特定に関する9物質のパプリックコンサルテーションが開始された旨の記事が掲載されています。
 当該、パプリックコンサルテーションの締切りは2017年10月20日となっています。

対象物質は下表のとおりです。

物質名称 EC
Number
CAS
Number
提案国 提案理由となった根拠 用途
1,6,7,8,9,14,15,16,17,17,18,18-Dodecachloropentacyclo- [12.2.1.16,9_0y2,13_05,10]octadeca-7,15-diene
(“Dechlorane Plus”TM)[covering any of its individual anti ‐ and syn ‐ isomers or any combination thereof]
- - UK vPvB(第57条 e) 接着剤、封止剤、材料表面処理剤製造。
コンピュータ、電子、光学及び電気装置製造。
機械、装置の車輛その他の輸送装置全般の製造。
ファインケミカルの製造
4,4´- isopropylidenediphenol (bisphenol A ; BPA) 201-245-8 80-05-7 ドイツ 内分泌攪乱性(第57条f - 環境) ポリマー製造用
化学品製造用
硬質エポキシ樹脂への産業用使用
ベンゾ[a]アントラセン (Benz[a]anthracene) 201-245-8 56-55-3 ドイツ 発がん性(第57条a)
PBT(第75条 d) vPvB(第57条 e)
道路および建築物へのコーティング
硝酸カドミウム
(Cadmium nitrate)
233-710-6 10325-94-7 スウェーデン 発がん性(第57条a)
変異原性(第57条b)
特定標的臓器毒性反復ばく露(第57条 f - 人健康)
実験用化学品及び混合物に含まれる硝酸カドミウムの調合に使用される。
ガラス、ポーセリン、セラミック製品の製造のため硝酸カドミウムの中間体が使用される。
炭酸カドミウム
(Cadmium carbonate)
208-168-9 513-78-0 スウェーデン 発がん性(第57条a)
変異原性(第57条b)
特定標的臓器毒性反復ばく露(第57条f-人健康)
PH調整、水処理製品、実験用化学品、化粧品および個人ケア製品
実験用試薬
ガラス製造用添加剤
水酸化カドミウム
(Cadmium hydroxide)
244-168-5 21041-95-2 スウェーデン 発がん性(第57条a)
変異原性(第57条b)
特定標的臓器毒性反復ばく露(第57条f-人健康)
他のカドミウムのコンパウンド及び顔料、化学品、電気電子装置及び光学装置の製造用に使用される。
クリセン(Chrysene) 205-923-4 218-01-9 ドイツ 発がん性(第57条a)
PBT(第57条d)
vPvB(第57条e)
道路、建築用の潤滑及び洗浄剤用結合剤
Reaction products of 1,3,4-thiadiazolidine-2,5-dithione,
Formaldehyde and 4-heptylphenol,
Branched and linear(RP-HP)[with ≧ 0.1%w/w 4-heptylphenol , branched and linear]
- - オーストリア 内分泌攪乱性(第57条f-環境) 潤滑剤添加物、離型剤
車輛、機械の潤滑
オープンシステムの潤滑剤、グリース
Tricobalt tetraoxide containing ≧0.1 w/w nickel oxides 215-157-2 1308-06-1 オランダ 発がん性(第57条a) 無機顔料、フリッツ、セラミック、ガラス製造の中間体
塗料、インキ及び/またはコーティングの調合
プラスチック/PETの着色剤

上記の9物質のうち、「Reaction products of 1,3,4‐thiadiazolidine‐2,5‐dithione,formaldehyde and 4‐heptylphenol, branched and linear(RP-HP)[with ≧ 0.1%w/w 4-heptylphenol , branched and linear]」 および「4,4- isopropylidenediphenol(bisphenol A ; BPA)」は7月5日のECHA Weekly2)において認可対象候補物質への追加提案意向を受領した旨、また8月9日のECHA Weekly3)に「ベンゾ[a]アントラセン(Benz[a]anthracene)」および「クリセン(Chrysene)」の2物質のREACH規則の認可候補物質への追加提案意向を受領した旨が記載されています。

「4,4´‐ isopropylidenediphenol(bisphenol A;BPA)」については、既に、生殖毒性と人への内分泌かく乱性があるとしてSVHCに特定されています。今回は、環境生物への内分泌攪乱性(第57条f ‐ 環境)4)を提案理由として提案されています。

「Reaction products of 1,3,4‐thiadiazolidine‐2,5‐dithione,Formaldehyde and 4‐heptylphenol, Branched and linear(RP‐HP)[with≧0.1% w/w 4-heptylphenol , branched and linear]」の提案理由および「Tricobalt tetraoxide containing ≧0.1 w/w nickel oxides」の提案理由では、それぞれ、内分泌攪乱性である4‐heptylphenolを0.1%以上含有すればRP‐HPも内分泌攪乱性と考えられる、また、発がん性であるnickel oxideを0.1%以上含有するTricobalt tetraoxideも発がん性であると考えらえるとしています5)、6)

上記9物質は、2017年10月20日期限のパプリックコンサルテーションの結果を踏まえ、2017年12月に認可対象候補物質(SVHS)に特定されるものと思われます。

(瀧山 森雄)

1)https://echa.europa.eu/view-article/-/journal_content/title/echa-weekly-6-september-2017
2)https://echa.europa.eu/view-article/-/journal_content/title/echa-weekly-5-july-2017
3)https://echa.europa.eu/view-article/-/journal_content/title/echa-weekly-8-august-2017
4)https://echa.europa.eu/addressing-chemicals-of-concern/authorisation/substances-of-very-high-concern-identification/-/substance-rev/17344/term
5)https://echa.europa.eu/documents/10162/507be078-77de-02bf-b269-73bd6d21ec9b
6)https://echa.europa.eu/documents/10162/5b061aeb-96d7-7e21-16df-5b976b233cd0

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。