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ここが知りたい REACH規則

コラム

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17.09.08

トルコREACH規則の動き

2017年6月23日に環境・都市計画省はトルコREACH規則(KİMYASALLARIN KAYDI, DEĞERLENDİRİLMESİ, İZNİ VE KISITLANMASI HAKKINDA YÖNETMELİK:KKDIK)を官報1)で告示しました。
 KKDIKは12章67条、附属書18で構成されています。
 EU REACH規則との関係は、第1条と第65条で明確になっています。

第1条(目的):この規則は、化学物質の登録、評価、許可および制限に関する人の健康および環境保護の向上、物質の有害性を評価するための代替方法の奨励、競争および革新の向上に関する管理上および技術上の手順および原則を規制することを目的とする。
第65条(欧州連合の法律の順守):この規則は、欧州連合の2006年12月18日付け規則(EC)No 1907/2006化学物質の登録、評価、認可及び制限に関する欧州議会及び評議会規則(REACH規則)を踏まえて作成されている。

トルコはEU加盟を望んでいますが加盟交渉は進展していません。しかし、関税同盟の対象品目を増やすなどによる経済的な結びつきは緊密化されています。RoHS指令に次いでREACH規則も調和されたことになります。
 KKDIKの主要義務について確認してみます。

1. 一般事項関連
  • 第2条(適用範囲)
    この規則は、物質の製造、物質の上市または物質の使用、混合物または成形品に含有する混合物の上市を含めるが、これらに限定されることなく適用する。
    ただし、次は適用しない。
    • 放射性物質および混合物
    • 輸送中の物品、混合物又は物品及び再輸出のためのフリーゾーン内の物品
    • 単離されない中間体
    • 様々なモードによる危険物質および混合物の輸送
    • 防衛目的で製造または輸入される物質
    • 動物医製品;
    • 医療機器;
    • 化粧品;
    • 食品と飼料
    • 医薬品;
  • 第3条(定義)
    上市:有償、無償を問わず第三者に引き渡し、販売及び輸入をいう。
  • 第5条(一般規定)
    製造業者、輸入業者および川下ユーザーは、人の健康や環境に悪影響を及ぼすことなく、材料が製造、販売または使用されることを保証する義務があります。また、EU REACH規則第4条(一般規定)と同じ文言で川下ユーザーの義務及び第三者の代理人の任命規定が入っています。
2. 登録関連
  • 第6条(市場への商品の供給:上市):EU REACH規則第5条相当
    第7条、第8条および第21条に従って、それらが単独でまたは混合物または成形品中の物質は登録されていない限り、上市してはならない。
  • 第7条(物質または混合物中の物質の一般的義務):EU REACH規則第6条相当
    この規則で別段の定めがない限り、1トン/年以上物質それ自身または混合して製造または輸入する製造者または輸入者は、環境・都市計画省のウェブページの化学物質登録システムを通じて環境・都市計画省に申請しなければならない。(以下略)
    年間の製造量はまたは輸入量は、EU REACH規則と同じ、特別でない限り直前の3暦年間の平均値です。
  • 第8条(成形品に含まれる物質の登録と届出):EU REACH規則第7条相当
    • 成形品中に含有する物質が1トン/年以上で、かつ、正常の使用または予見できる使用で放出が設計されている場合は、環境・都市計画省のウェブページの化学物質登録システムを通じて環境・都市計画省に申請しなければならない。
    • 第47条の条件(EU REACH規則 第57条のSVHCの要件)を満たし第49条のリスト(EU REACH規則 第59条のCandidate Listに相当)に収載された物質を、0.1重量比%以上含有し、かつ、年間1トン以上製造、輸入した場合は、化学物質登録システムを通じて環境・都市計画省に通知しなければならない。
    • 上項は同じ用途のためにすでに登録された物質には適用されない。
    • 上項義務は第49条のリストに収載6ヶ月後に適用する。
  • 第21条(材料の製造および輸入):EU REACH規則第21条相当
    第20条の第2号(省による登録文書の完全性確認)に記載されていない限り、申請日から3週間以内に、第24条第8号(先行登録者からの情報共有について4ヶ月の延長要請:EU REACH規則にはない規定)の規定を害することなく、その物品の製造又は輸入を開始し又は輸入又は輸入することができる。
  • 第9条OR(唯一の代理人)、第11条(登録のために提出する情報)、第12条(複数の登録者によるデータの共同提出)、第13条(トン数に依存して提出すべき情報)、第14条(物質固有の性質に関する情報の作成のための一般要件)や第15条(化学品安全報告書及びリスク軽減措置を適用し推奨する義務)などが、EU REACH規則と同じ内容で規定されています。
    また、登録にあたっては、第25条(物質情報交換フォーラム)に参加し、第26条(試験データ共有)の義務もあります。
3. SDS関連

SDSは第27条で、EU REACH規則と同じように、CSRの作成義務者は、ばく露シナリオをSDSの付録に添付する必要があります。
 SDSの構成はGHS/EU REACH規則と同じで、登録番号の記載要求もあります。
 SDSはトルコ語で作成し提供しなくてはなりません。

4. 成形品の含有情報関連:EU REACH規則第33条に相当

第29条(成形品の含有物質の情報提供)

  • (1)第47条に定める基準を満たし、重量比0.1%以上の濃度で第49条第1項に従って決定された物質を含有する靴の供給者は、靴を安全に使用するための名称と情報を靴の購入者に提供しなければならない。
  • (2)第47条に定める基準を満たし、重量で0.1%以上の濃度で第49条第1項に従って決定された物質を含む品目の供給者は、安全な方法での利用と物質名の情報を消費者に提供しなくてはならない。

関連する要求の受領後、情報は45日間以内に無償で消費者に提供しなくてはならない。

5. 評価関連

第36条(試験提案の検討)で登録文書の試験提案をすべて調査します。PBT、vPvB、感作物質および/または発がん性、突然変異誘発性または生殖毒性(CMR)の物質または物質の分類、表示および梱包に関する規制、または使用する可能性が高い、または年間100トンを超える広範な使用および曝露をもたらす 記録は、附属書Iの以下の見出しに記載されている危害または分類のクラスの特性を提供します。

6. 認可関連
  • 第46条(一般規定):EU REACH規則第56条に相当
    製造者、輸入者又は川下ユーザーは、次の条件以外の場合を除き、附属書XIVの対象物質を市場に供給したり、使用したりすることはできない。
    a)許可を得た場合
    b)許可が免除された場合
    c)発行日に達していない場合
    d)使用の許可はすぐに次の川下ユーザーに与えられる場合
  • 第47条(附属書XIVの候補物質):EU REACH規則第57条に相当
    高懸念物質として、EU REACH規則と同じに、発がん性 1A、1B物質などが定義されています。
  • 48条(附属書XIVへの組み込み):EU REACH規則第58条に相当
    EU REACH規則と同様に日没日とその18ヶ月前の認可申請のルールがあります。
  • 第49条(第47条に規定された物質の特定):EU REACH規則第59条に相当
    附属書XIVに収載される物質の候補リストがEU REACH規則同様に作成されます。
    このリスト(Candidate List)により成形品含有での義務が生じます。
    このリストは、現在公開されていなく、EU REACH規則のCandidate Listが使用されるようです。
7. 制限関連
  • 第57条(制限):EU REACH規則第67条に相当
    • 混合物中、混合物中または成形品に含まれ、附属書XVIIに制限されている物質は、製造、上市、規制の条件と矛盾して使用されてはならない。
      この条件は、科学的な研究開発の範囲内での生産、市場への供給、または材料の使用には適用されない。
    • 第1段落の規定は、化粧品規則に基づくヒトの健康リスクの制限の観点から、化粧品中の物質の使用には適用しない。
  • 第58条(制限のプロセス・新しい制限の導入と既存の制限の変更)
    • 物質の製造、使用または市場供給に起因する人の健康に許容できないリスクがある場合、またはその混合物中に存在する物質の製造、使用または市場供給に関する新たな制限を導入することにより、 現行の規制が更新され、附属書XVIIは更新される。更新されると、制限の社会経済的影響と選択肢の利用可能性が考慮されます。
    • パラグラフ1は、その場で単離された中間体としての物質の使用には適用しない。
      附属書XVIIはEU REACH規則と同じ物質と用途が記載されています。EU REACH規則では、附属書XVIIに収載するには、ECHAは附属書XVの一式文書を作成し提案します。一式文書により、リスクアセスメント専門委員会(第70条)や社会経済分析専門委員会が意見をまとめてECHAに提出し、ECHAはEU委員会に報告する手順(第72条)がありますが、KKDIKにはありません。
8. 第65条(経過規定)

予備登録:2020年12月31日までに化学物質登録システムで物質をPre-SIEFに送付
本登録:2020年12月31日~2023年12月31日
SDS:2023年12月31日

9. 第66条(発効)

制限:附属書XVIIの項目毎に期限が定められています。
 その他は、公布日(2017年6月23日)の6ヶ月後(2017年12月24日)です。
 トルコとEUは関税同盟を結んでいますので、基準を合わせる必要があり、附属書XIV物質、Candidate List物質や附属書XVII物質は、同じとなると思われます。なお、附属書は別ファイル2)になっています。

このコラムはKKDIKの部分的な意訳による解説で正確ではない部分があります。法要求事項の解釈は原文をご確認ください。

(松浦 徹也)

1)http://www.resmigazete.gov.tr/eskiler/2017/06/20170623M1-18.htm
2)http://www.resmigazete.gov.tr/eskiler/2017/06/20170623M1-18-1.pdf

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当解説は筆者の知見、認識に基づいてのものであり、特定の会社、公式機関の 見解等を代弁するものではありません。法規制解釈のための参考情報です。 法規制の内容は各国の公式文書で確認し、弁護士等の法律専門家に判断によるなど最終的な判断は読者の責任で行ってください。

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